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第13話
「アキラ、薬!!大丈夫かよマジで…」
意識を保っていられない様子のアキラを見て不安になるヨシだが…
揺さぶって起こすと、反応を返してくる。
「ん…」
「薬のケース持ってきてやったぞ、どれ飲むんだ?」
「…ちょっと起こして、」
自分で起き上がれない様子のアキラ…ポツリとヨシに頼む。
「ほら、」
ソファに横になっているアキラを軽々起こし座らせる。
「さんきゅ…」
うつろな表情で声にも力はないが、薬のケースから薬剤を選んで取り出しているアキラ。
そのまま、ヨシの持っている水を受け取り、薬を飲み始める。
それを見てヨシはアキラの隣に座り溜息をつく。
「やれやれ」
「……本当、帰ればいいから、薬飲んだし…もう平気だから」
「お前の平気は全くあてにならねぇ」
「……もう、本当に平気なんだって、この借りはまた別に返すから」
「別に貸し借りはいいし、病院に入院でもしてくれれば安心して帰れるんだけどな」
「そんなおおごとじゃないし…」
「ならお前がマトモになるまで付き合うわ、」
「マトモって…」
少し苦笑いして、再びヨシを見てきく。
「…なんで、こんなに付き合ってくれるんだよ嫌いな奴に」
「…別に、死にそうな奴見捨てるほど薄情な奴じゃねーし」
「……死なねーって」
「……お前にはみずきのことや親父のことで助けてもらった訳だし…」
少し考えるように、理由をポツリポツリと話し出す。
「……俺の、親父も長い間闘病してるから…病気の人間の気持ちは少しは分かるつもりだし、病気の奴はほっとけねーんだよ」
「……」
「そこに、好き嫌いは関係ねーだろ」
「……」
やや困惑するように、答えに詰まるアキラを見て…
「もういいから寝とけよ!」
ぐいっとアキラの肩を寄せ、自分に抱き寄せながら、そのまま瞳を閉じるよう手のひらで目を覆う。
「………ありがと」
その温もりを感じながら…アキラはぽつりとお礼を伝える。
「……ふん」
アキラは身体を休めるため、そのまましばらく眠りに入る。
それを横目で確認しつつ、ヨシもなんだか疲れたので、ウトウトしてきて、いつの間にか眠ってしまうのだった。
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夏イライラここまで読んでくださってありがとうございます^ ^
てな感じで2人仲良くソファで寝てるっていう(^^;不思議な2人(^^;
ヨシが基本的に誰かいないと寂しい奴なんでついつい構ってしまうんでしょうね(^^;アキラの調子も気になるしね、アキラは1人が気楽な人なんで嫌がりつつも世話にもなってるし追い払う元気は今はないという(^^;そんな状況下で生まれた奇跡的な光景です(^^;
文字数的にはここで終わりな話なんですが、一応続きも下書きは書いてます(^^;もし続きも読んでみようかなと思う方がいらっしゃいましたらコメントなど反応いただけると嬉しいです(^^;
ただ、アキラとヨシなんでストーリー的には、最後まで書いてもオチなしでつまらん話ですが(^^;
悠希乃諒。
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