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第17話
「マジで!?専用シャワー?贅沢すぎだろ、じゃ俺もそれでいいや、さっさと身体流して寝てーから案内しろよ」
そんな事情を知らないヨシは単純に僻むが …
すでに日付も変わる時刻、満腹になったら眠気も出てきて、急かすように言う。
「えー…」
あまり自分のテリトリーにヨシを入れたくないアキラだけれど…
「なんだよ、いいだろ」
「はぁ、図々しい奴」
好き勝手するヨシを怒る体力もなく、招き入れたのは自分なので、仕方なく頷く。
食器の片付けや動けず出来なかった飼い犬の世話などを終わらせて三階へ上がりアキラは先にシャワーを済ませて、一階のリビングでテレビをみているヨシを呼び、一緒に三階へ上がる。
ヨシをシャワールームに案内して自分の部屋に戻り息をつく。
しばらくしてアキラの元へヨシが顔を出す。
「おーい、使ったタオルってどこに置けばいいんだ?」
「適当に脱衣場置いといて」
「へー、ここがお前の部屋?セミダブル?意外とベッド広いな、ここで寝ようかな」
部屋に入りながら呟く。
「いや無理!入ってくんなよ!つか、ヤる気だろ!?」
手の早いヨシを思いっきり疑うアキラだが…
「やんねーよー、人のものには手を出さない主義なんだよ」
さらっとスルーしながらベッドの奥に横になる。
「おい!勝手に寝るなよ、つかお前はルードには手を出したたろ」
「あれは成り行きっていうか…実際ルードお前のものじゃなかっただろ?」
こちらに向き直り答えるヨシ。
「っ、…」
確かに正式に付き合っていたわけじゃないし、一緒に住んでいただけと言われればそうなんだけど…
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