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第20話 文:水尾伊吹
海乃は人知れず悶えていた。二人のやり取りを扉の向こうから聞いていてもう耐えきれなかった。自分の股間も熱くなっていた。自分が肉棒を挿入されているようだった。
まさか伊吹がここまでやるなんて。普段の彼から想像もできなかった。
海乃は自然と自分の身体をまさぐっていた。秘部にぎゅうと中指を押し当てぐりぐりと自分を攻め立てた。自分だけの秘めた行為。扉の向こうに伊吹と碧都が淫靡な世界に耽っている。
「あ、あふん」
どすん。とうとうたまらず海乃は腰から砕けて落ちた。
「おい。どうした。海乃。なんか可愛らしい声がしたぞ」
伊吹は碧都の身体にマウントしながらゆさゆさと揺らしていた。
その顔は何度も襲う快楽に口が歪み目がらんらんと異様な光を放っていた。
「ふふふ。海乃。碧都は俺の支配の中にいる。俺の自由の手の中にあるんだ」
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