数年前、死に場所を探しあるいていたハザマは一人の男に出会った。 子持ちのアルファで伴侶と死に別れた過去があるタチで美青年のその男はハザマの足にぶつかった自分の子供を叱り始めた。 「だから走る時は前見て走らないとだめだって言ったでしょ？」 男はそう言うと子供にぶつかった事を謝るよう言い始めた。 「気にしないで下さい」 その時そう言いその場から離れ始めたハザマを男は待って下さい…と言い引きとめた。 それからハザマを自分の家に招きお詫び…と称したディナーを振るまった男はどこか紫堂に似ていた。 ………アイツ今頃どうしてるかな？。 ハザマが紫堂の事を考え始めた直後、ママ―ッと言う子供の声がハザマの鼓膜を揺らした。