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第26話

そこまで話したところで確認を求めるようにちらりと燕くんを見ると眩しそうに細められた目と視線が交わる。 「どう思う?」 「興味もなければ煩わしい。そう思ってたら無視すると思うけど。人が来ない静かに寝れる場所なんて沢山あるしね。真咲は真咲のまま、応えてあげたらいいよ」 「……うん」 「それに、真咲自身が気になってるんでしょう?返事、来るといいね」 「うん」 柔らかく微笑んで言ってくれた燕くんに深く頷いた。目の前の彼はお茶をひと口飲んでから、ふぅっと小さく長いため息を吐く。 「なんとなく寂しい……。今日はお赤飯かな」 「……燕くんまで…、最近お赤飯流行ってるの?」 「……」 眉尻を下げて感慨深げに呟かれた内容に僕は首を傾げる。急に黙り込んだ燕くんはゆっくりと眉を寄せて隣の蘇芳くんを見た。すると今までずっと黙っていた蘇芳くんはゆるく首を振って諦めろと言わんばかりの声音で返す。 「無自覚や」 「……ああ、うん。うん、いずれ自分で気づくでしょう、たぶん」 「?」 「さあ、お喋りはここまでにして課題やろうね」 苦笑しながら話を打ち切られ、そういえば僕の勉強を見てもらうために来てもらったんだったと思い出した。

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