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第51話 side.風見

顔面蒼白で呆然と目の前で起こる出来事に困惑する藤代と生徒会連中とじゃれ合う歩をみて小さくため息を吐いた。面倒くさいことになったと思いながらとめるでもなく眺めていると、突然会長が歩に近づきキスを落として反射で手が出たのか殴られていた。手加減などまるでしていないのか結構派手な音が鳴り、1拍置いて静まっていた食堂内に悲鳴があがる。普通はそういう反応になるよなと思う自分と何をしでかしてるんだこいつはという気持ちで半々だ。 「真咲!賢二!もう帰るぞ!!」 乱暴に袖口で拭いながらそう叫ばれゆっくり席を立つ。名前を呼ばれてハッとした藤代がもたついていて焦れたのか無理矢理腕を引っ張って立たせていた。ずるずると引きずるようにして歩き出したが競歩に近い速度に途中何度も転びそうになる藤代へ伸ばしかけた手を抑える。 腕引かれる時に顔顰めてたが、まさかな? 前を歩く2人の一向に外れそうもない手を見ながら自然と眉が寄る。胸中で息を吐いて落ち着けと自分に言い聞かせた。

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