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ベットから下り、脱ぎ捨てられたシャツを羽織ると、理巧は財布から千円札を五枚取り出す。 と、まってましたとばかりに昂祐の手が伸び、軽々それを毟り取った。 「サンキュー!」 紙幣を掲げ、さっきまで理巧見せなかった、満面な笑みを浮かべる。 「……」 そのお金は、二度と戻っては来ない…… 理巧は、この現状と何ともいえない関係に、不安を募らせていた。 それは、初めてを捧げた日から……始まった。 憤りを感じつつも、切羽詰まったような顔をする昂祐に、提示された金額を貸してしまった。 それでも。心の何処かで、きっと返してくれると信じていた。 でも……そんな事が重なる度──貯めていた小遣いは底をつき、塾代や、親の財布から少し抜き取ってまで、渡すまでになってしまっていた。 もう、総額五万円は達しているだろう…… 下手をしたら、それ以上。 中学生の理巧にとってそれは大金で。補填する宛など他に無かった。 「……ねぇ昂祐、いつ返して……」 「──あぁ!?」 尋ねようとした瞬間。昂祐の顔から一瞬で笑顔が消える。 刺々しい態度に、理巧はビクンッと体を縮めた。 そうなるともう、怖くて。……何も聞けなくなってしまう…… 「……痛い」 金を無心される時 決まって理巧は、昂祐に抱かれていた 昂祐の部屋へ行き、ベットで裸になる そして昂祐が、いきり立ったモノをいきなり理巧のナカに突き刺す 最初のうちはそれでも 甘いキスや愛撫なんかはあったけれど、回を重ねる毎に時間は短くなり その分雑で、痛い…… 「…どうしよう、お金」 ネット検索していると、とあるサイトで"男物の下着を買い取りたい"という書き込みを見つけた それも使用済みで、手渡しがいい、との事 何だか怪しすぎて怖かったけど 工面の為に、理巧は後に引けなかった

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