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その視線の中
理巧はズボンのファスナーを下ろす
「…あ、あの」
紅潮した顔で、理巧は震えながら口を開いた
「やっぱり……僕…」
そう言ってズボンを直そうとする
と………
「何いってんの、今更」
男は、その贅肉に覆われた体で理巧をソファに押し付けた
押し潰されそうになりながらも、理巧は必死で抵抗する
「…や、ヤダ」
「だったら何で、ここまで着いてきたんだよ
…金が欲しいからだろ?」
男の、太くて短いゲジゲジの様な指が、制服を割り開かれ露になった理巧の柔肌を撫で回す
「やだっ、やっ!」
もう片方の手が、理巧の下腹部に触れ、強引にパンツを下ろす
そして膝を押し開き、そこに男の腰が強引に入ってきた
「約束の金だよ」
男の吐き出した白濁の欲望が、理巧のお腹や胸にぶちまけられていた
その胸元に一万円札が投げ置かれる
股の間からも精液が漏れ
理巧は焦点が合わないまま天井を見ていた
「………」
そんな魂の脱け殻に、男は見向きもせずに出ていく
残された理巧の瞳から
涙が一筋流れた
「なぁ、三万貸して」
翌日、理巧は珍しく昂祐と学校帰りに寄り道をした
それは、昨日理巧が男と待ち合わせした喫茶店であった
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