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駆けつけた警察官により 達哉の血がついた、全裸の若葉は取り押さえられた 「奥さん、大丈夫ですか?」 未だ力の入らない志津子を 近くにいた警察官が声を掛ける 「落ち着いてからでいいので 何があったのかお話願えますか?」 辺りは騒然となり マスコミが嗅ぎ付け 瞬く間にニュースに流れた ……その後 居づらくなった志津子は 築浅のマイホームを手放し 遠い地へと引っ越した しかし、あの事件はどこへ行ってもついてきて 長くは同じ場所に居られなかった 賃貸を渡り歩いてようやく 古い平屋の貸家に落ち着く しかし志津子の心は疲弊し 巣くってしまっていた 被害者でありながら 身内に殺人者がいる…… そして、その殺人者に さくらの顔が日に日に似てくる… 一方で、アゲハは愛しい達哉に瓜二つ 二人の仲が良いと 決まって志津子の心が荒んだ まるであの日 あの雷雨での夜を 忘れないための刻印であるかの様に 若葉に似た憎らしいさくら 「あんたなんか、産まれて来なければ良かったのよ!」 その首に手を掛け 志津子は衝動的にさくらの首を絞めた 《end》

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