20 / 25
3
ガチャンッ……
レバーをを引き、重厚な金属の扉がゆっくりと開く。
目に飛び込んできたのは、帯の付いた札束。
これに食い付いて、恐らく手を出してくる筈だ──
睨んだ通り、背後──右の肩口から、細い腕がスッと伸びる。
ふわりと香る、淫靡な匂い。
この腕を左手で掴んで引っ張り、バランスを崩した若葉を組み敷けば……
「──!」
咄嗟に出た手。
焦っていたせいか、想定していた方とは違う手で捕らえてしまった。
が、躊躇してる暇はない。
そのまま腕を肩に抱え、重心を後ろに移し、若葉もろとも背後に倒れる。
「………っ、!」
右肘が、若葉の脇腹に入っていた。
掴んでいた手を確かめれば、力無くだらんとしている。
……や、やった……やった。
捕らえた。
やってやったぞ。
──よ、よし。
犯るなら今だ。今しかない……
緊張から解放され、安堵と共にゆっくりと上体を持ち上げる。直ぐに振り返り、床に倒れ瞼を閉じた若葉を、上からマジマジと観察した。
「……」
床に強く頭を打ったのだろうか。
少し開いた唇から、僅かに呼吸音がする。息は……してるようだ。
が、動かない。
不安になり、若葉の左胸に手を当ててみれば、力強くトクトクと心臓が弾んでいた。
「………!」
シャツを僅かに押し上げる、乳首。
思わず、その乳首を布越しに指で弾く。
「………っぁ、ん……」
僅かに漏れる、若葉の嬌声。
それが堪らなく、欲情を駆り立てる。
「へへ……大した事ねぇな……」
逸る気持ちを何とか抑え、ワイシャツのボタンをひとつひとつ、丁寧に外していく。
そっと前を開けさせれば、むわっと立ち込める、甘っとろい匂い。
染みひとつない、目が眩むような艶やかな白い素肌。
そこに映える桃色の蕾は、若葉の性格を熟知したように、ツンと上を向いていた。
ゴクン……と生唾を飲み込み、浮かび上がる肋骨に指の腹をそっと当てる。
……柔い。
想像以上に、柔くて滑らかな肌。
まるで上質な絹にでも触れているかのように、しっとりとしながらもサラサラとしていて気持ちいい。
コイツ……本当に男か……?
ふと、若葉の臍より下に視線を移す。
そこに興味が湧くが、まだ確かめる勇気は無かった。
それよりもまず、疼く自身の下半身をどうにか沈めたい。
「……」
口……か。
僅かに開かれた、ぷるんと柔らかそうな若葉の唇。
ガチャガチャとベルトを外し、剥き出しだ自身の肉欲をギュッと握り込む。
既にカウパーで濡れ、特有の臭いを放ったそれを、若葉の唇に寄せ、下唇に押し当てる。
「……っ!」
驚いた事に。
意識のない若葉の唇から、赤い舌がチロリと覗く。そして、その先端を舌先で愛撫し……カウパーを絡め取った。
予想外の出来事に、一瞬怯んでしまったが……思い切って、先端を若葉の口に押し込める。
ともだちにシェアしよう!