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×××
「……お前、あのクソ社長のナニ、しゃぶったんだってな」
揶揄する大翔 が背後から絡み、身体を密着させてくる。
こういう時は、ろくな事がない。
「相当な好きモンだな、お前」
「そういう大翔だって。あの社長を庇ったんでしょ。……珍しい」
服の中に差し込んでくる手を阻止し、下から睨みつける様にして首を捻って振り返れば、何の躊躇もなく項に大翔が顔を埋めてくる。
「……ハッ。んな訳あるか。……お前、俺を誰だと思ってやがんだ」
挑発するように睨み返しながら、熱い舌を僕の首筋に這わせる。阻止した方とは違う手が下から侵入し、意地悪く胸の小さな突起も摘まんで。
落ち合ったビジネスホテル。
といっても、もうここには二人で住んでいるようなもの。
色欲を駆り立てるような装飾など何もない部屋で、ラブな行為をしようと仕掛けてくる大翔に。僕は小さく溜め息を漏らしながら、その指で駆り立てられる熱情をも一緒に逃がす。
「あの事務員の女を見た瞬間、……skyファイナンス社長の愛人だって、ピンときたんだよ。
俺らも巻き込んで、金せしめてたって気付いて。……ムカついただけだ」
「……あの社長、あくどいskyファイナンスのいいカモだったってだけでしょ。
貸した金さえ回収できれば……別に良かったんじゃない……?」
今度はコッチが揶揄う番。
相変わらず乳首を攻める大翔の手を重ね、妖しげに微笑むと、ゆっくり下へと誘う。
「──あの女は、元ストリッパーだ。
忘れもしねぇ……まだ高校生 ん頃、目の前で見てた俺に、ツバ吐いてきやがってよ……」
「……チップ、ケチったからとか?」
揶揄する言葉を投げ掛ければ、大翔がチッと舌打ちした。
一人掛けのソファ。
その背に手を付くよう乱暴に倒され、仕方なく従う。
片膝をソファに掛け、わざとらしくお尻を突き出し腰を反らせば、大翔の両手が僕のスラックスをパンツごと一緒にずり下ろす。
「……それで。僕にもストリップショーをさせようとしてるの……?」
懲りずに挑発を続ければ、うるせぇとばかりにいきなり後孔に指を突っ込まれる。
「………っ、!」
「そういうお前は、どうなんだよ」
グチュ……グチョッ……
……ハァ、ハァ……
荒々しい息を柔肌に掛け、大翔が背後から覆い被さってくる。
いつの間に準備していたのか。大翔の指がローションで濡れていたのには驚いた。
「あんな汚ぇオッサンのを……ペロペロしゃぶりやがって」
「……」
「どうせ、あの若作りした年増 女が、お前の大好きな達哉 に擦り寄ってたのが気に入らなかった、ってだけだろ……?」
僕の腸内を熟知した大翔の指先が、一番感じやすい部分に触れ……執拗に擦り上げ……
ビクンッ、と身体を震わせ背をのけ反らせば、売れしそうな吐息が耳裏に掛かる。
「──どんな捨て駒でも、いずれ役に立つからね。……目的の為なら、僕は何だってするよ……」
「……ハッ。あの社長のチンポしゃぶった所で、『と金』にしかならねぇよ」
小馬鹿にしたように吐き捨て、僕の後ろ髪を掴んで引っ張る。
顎先が上向き、首の後ろがのけ反れば、その光景に大翔が満足げな吐息を漏らす。
耳を食まれ、強く噛んで引っ張られ。
己のそそり立つ凶器を僕の内腿に擦り付け、野獣と化した大翔は、荒々しく僕の腸内を引っ掻き回し──僕を支配した。
「……ふ、」
……いいよ。今だけは許してあげる。
達哉が愛してくれた、この身体を汚したとしても。
その代わり。
この肉体に溺れて、早く僕の従順な猛獣に成り下がりな……大翔。
ハニートラップ
END
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