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父の指が 僕の首筋に触れる 驚いて父を見ると、父はニヤニヤと顔をにやけさせた 「そうか、もうそんな年頃か」 そこに、昨日達哉に付けられた痕があるのを思い出す 「相手はどんな娘なんだ?」 「……え」 「若葉は葉月に似て可愛いからな 俺にも少し似てるし、言い寄ってくる娘なんて沢山いるだろ」 「………」 それは間接的に、自分はモテる男だという事を言っている様にも聞こえる 「…女にモテた事なんてないよ」 「ん…?」 「女は皆、達哉の方に流れていくから…」 そう言うと 父はどうやら、恋人が達哉に心移りしたと勘違いしてしまったようだ だから…… 「これは、年上の男性に付けられたんだよ」 そう言うと、父は驚いた顔を見せた 「…裸になって しようとしたんだ けど 相手も僕も、初めてで…やり方がわからなくて…… ただ、ベットで抱き合って、キスして、お互いのに触れただけ」 まさか自分の息子が 外れた道に足を踏み入れるとは思っても見なかったのだろう 笑顔は消え、驚きを隠せずにいる 「ねぇお父さん… 男同士って、どうやってセックスするの?」

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