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「……」
体育教師の顔を見た後、僕はプールの縁に座り、足先を水に浸ける
プールサイドにあるシャワーを潜った時に濡れた肌は、殆ど乾いていた
プールの水を手で掬い、太ももや肩にかける
そして少し首を傾け、首筋から肩まで撫でると、体育教師がすぐ後ろに居るのに気付いた
「…工藤」
見上げれば、足を舐めている時の表情に変わっている
「水が怖いなら…一緒に入るか……」
僕のすぐ背後に屈み、僕の両肩に手をつく
少し興奮しているのだろう…
自分が付けた首筋の紅い痕をじっと見ていた
「……せんせ、今授業中だよ?」
首を少し捻って倒し、体育教師の顔を覗き込んで微笑むと
体育教師の顔が酷く紅潮した
僕がプールに入ると、体育教師も中へと入る
「じゃあ、手を繋ぐから少し泳いでみるか?」
有無も言わさず、体育教師は僕の両手を取って握る
「僕にばかりついてると、えこ贔屓って言われちゃうよ…?」
そう言うと、体育教師は周囲を気にして手を離した
「………」
しかし、その手は
水中で僕のお尻を触り、撫で上げる
ゾワリ…とした嫌な感覚が背筋を走った
「…ん、ゃだ……せんせ、こんな所で……」
そう言って身を捩り、潤んだ瞳を寄せると
体育教師の顔が更に上気した
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