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太い腕にそっと触れる そして背伸びをして身を乗り出しながら 体育教師の耳元に唇を寄せる 「………で、待ってるから…」 耳元で囁くと、体育教師は納得したのか プールから上がった 「………」 授業が終わり、更衣室で着替える 周りにいる男子達は、女子の胸の膨らみや、お互いのモノを気にしたり等、厭らしい話をしていた やがてその煩さが消え、気付けば他に誰もいなくなっていた …ただ一人を除いて 「…ほんと、エロいね」 こんな奴いたっけ…… 特徴という特徴のない、平凡でどこにでもいる様な顔 強いて言うなら、唇の左上に黒子がある…位か… 「君から甘い匂いがする …その匂いに引き寄せられてしまうのは何故なのかってずっと考えてた 多分、君のその匂いは、フェロモンだよ」 意味ありげな表情を浮かべながら、そいつは僕に近付いてきた 「凄く、エロい匂い… ……もっと嗅ぎたくなる」 そう言うと、奴は僕に飛び掛かり、両肩を掴んだ 強く押されて僕はロッカーに背中を打つ 「…何でだろう 普通、異性に放つものだよね、それ……」 奴は顔を僕の首筋に近付け 軽く歯を立てる その変質的な行動に圧され 僕は逃げる余裕が無かった… 「……すげぇ…甘い」 下の方に、固いモノが当たる 興奮しているのか、ハァハァと荒い息が耳に掛かる

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