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その指に、迷いはなかった 「…聞いたよ、お前 愛人の子なんだってな……」 ……!! まさか母から………? ……そうか…それで母は キスマークの仕打ちを…… 『…汚らわしい』 ギュッ、と絞められると 担任の顔が歪み、次第に母に見えてくる… 僕のインナーチャイルドが 恐怖で悲鳴を上げる …やめて 止めて、お母さん! 『「血は争えないって奴か…? 人を誑かし、正常な心を掻き乱す悪魔め…』」 担任の言葉が、母の言葉と重なる… どちらがどう言ったのか 僕には、解らない…… 首を絞められたまま 僕は机に仰向けに倒された 「…俺を惑わしやがって」 そう言い放った後、担任の手が緩む と同時に、大量の空気が無意識に吸い込まれ ヒューヒューと喉が鳴った …はぁハァはぁハァハァはぁ…… 頭がじん、とする 息が乱れ、胸を押さえると 担任の目が、冷たく僕を見下ろした …暑くなったのだろう 僕の首を絞めた指が ネクタイを締めた首元に入ると 左右に動かし、緩める …はぁ、はぁ、はぁ、 担任のその不敵な笑みを見て 僕は、自身のシャツを掴み 左右に引きちぎった

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