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背後から音が微かに響く 振り返ってドアを見るが、何の変化もない ……気のせい…? そんな事を思いながら身嗜みを整えた 家に帰ると、玄関先に制服を着た女子高生が何人か集まっていた 暫く見なかったその光景に 僕は溜め息を洩らす 「……」 可愛くも色気もないブスを、達哉が相手にする訳ないだろ…… 心の中で毒を吐きながら 僕は彼女達の横をすり抜ける 「……あれ、達哉くんの弟?」 「ヤバい……弟くん可愛いじゃん」 そんな声が飛び交う 面倒臭いと思いながらも、僕は振り返って笑顔を作った 「…兄貴に用ですか?」 小首を傾げ潤んだ瞳を見せれば、彼女達は途端に僕に釘付けになる ぽかんと口を開け僕を見る様は滑稽だ 「多分、部屋で勉強してると思うけど…… 呼んで来た方がいいですか……?」 口元に手を当て、上目遣いで困ったような仕草をして見せる すると一人の女子高生が口を開いた 「…達哉くんの迷惑になるなら、やっぱり帰りましょう?」 しかしその声を無視し、他の女子高生は僕をチラチラ見ながらざわざわと騒ぐ そしてその中で一際キラキラと目を輝かせた二人が僕に声を掛けた 「……ねぇ、弟くん ちょっと私達に付き合ってくれない?」 「お願い、ね?」 「…えぇ、でもぉ……」 目を伏せ、照れたような仕草をして見せると、二人はお姉さん風を吹かせながら僕に近寄った

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