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「チンポぉっっ、チンポいいっっ、もっと肉便器●●●犯してっ、チンポで躾けて高幡ぁっ、んあっっ、あうっっ」 放課後、芦屋は凍りついていた。 今日、クラス一番の変わり者である高幡の自宅マンションを初めて訪れた。 エントランスのインターホンでやりとりし、オートロックを解除してもらって上階へ、言われていた通り鍵のかかっていなかった玄関ドアを開いてみれば。 露骨に聞こえてきた音。 喘ぎ声はよく知っている恵比名のもので。 『教えてやろうか』 数時間前、学校の暗室で高幡は芦屋に言った。 単独行動主義で群れず媚びず協調性皆無、無表情で無愛想な写真部所属のクラスメート。 とんでもないことに他人のセックス写真を現像していた。 『バイト。自分らのセックスやアクメの瞬間、高校生に撮られて興奮する好き者相手に』 SNSで知り合う彼らは性的嗜好に偏りのある、平均年収を大幅に上回る富裕層の夫婦やカップルだという。 『たまに奮発するからって誘われることもある』 こんな話を聞きたくて暗室までついてきたわけじゃない。 しかし隣で不要なほど顔を背けていた芦屋は現像液に印画紙を潜らせている高幡に思わず尋ねていた。 『……加わるのか?』 『時と場合による』 『は?』 『両方、好みの顔してたら、な』 水泳部エースの芦屋がヒいていたら高幡は珍しく低く笑った。 『教えてやろうか。恵比名のこと』 『ッ……俺のメス●●●に射精してっ、女だったら受精して孕むくらぃっ、子宮に届くくらぃっ』 夏のことだった。 部活仲間や友達と海へ遊びに行き、何故か付き合いのなかった高幡も連れてきた恵比名に芦屋は内心首を傾げた。 二人の姿が見えなくなり、人気のない岩場の陰でセックスしていたのを目撃し、否応なしに理由を知った。 なんで。 男同士で、恵比名と高幡、どうして。 二人、付き合って…… 『家に来い』 高幡は現像液から上げた印画紙を酢酸の匂う停止液に浸らせた。 湿度の高いじっとりした暗室で腕捲りされた長袖シャツ、一眼レフを長い間構え続けるのに慣れている筋張った両腕。 黒縁眼鏡のレンズ下にある双眸は常にドライな眼差しを放っている。 高総体や体育祭といった学校行事では単身黙々とシャッターを切る姿を見かけた。 『今ここで教えればいいだけの話だろ』 芦屋は雑然とした暗室の暗がりに向かって言い捨てた。 学校に温水プールの設備が備わっているため秋冬でも筋トレのみでなく泳ぎ込みが可能だが、期末テスト前で部活動は休止中、にも関わらず平然と暗室にこもっている高幡にれっきとした苛立ちを覚えながら。 恵比名は明らかに変わっていった。 部活をさぼるようになった。 仲がよかったグループを蔑ろにして高幡ばかり構うようになった。 高幡のせいだ。 さっきの話だって信じられない、人の……を撮影するとか、気持ち悪い、ありえないだろ。 『怖いのか』 セーフライトの明かりが届かない暗室の角に縫いつけられていた芦屋の視線がやっと離れた。 170後半、ほぼ同じ身長の高幡を睨む。 凛とした双眸による眼光をいつになく険しげに尖らせて。 『恵比名がどうしてああなったのか。ちゃんと教えろよ』 「あぅっ、あぅっ、んはぁっ、奥ぅっ、しゅンごぃっ、高幡のおっきぃチンポ奥まできてりゅぅっ」 恵比名はベッドに突っ伏していた。 身長は170前半、無駄な贅肉がないスレンダーな筋肉質の体に首輪のみつけて。 恵比名の尻たぶを鷲掴みにした高幡の腰がものものしげに動く。 白を基調としたシンプルな部屋にパンパンと小刻みに立つ音。 レースカーテンが引かれた窓の外はまだ明るい。 「んあああああーーーー……っっっ」 ピストンが加速し、より荒々しい動きになったかと思えば、恵比名にとどめを刺すように二、三度腰を打ちつけて高幡は止まった。 汗ばむ尻に指先を食い込ませて限界まで密着する。 不意に獣じみた振舞でまた動く、一回、二回、三回、低く息を吐きながら。 「あっっ……あっっ……きてる……高幡の、あったかぃ、精ぇ子……あぅっ、チンポ、ビクビク跳ねてりゅ、ぅ……」 高幡の動きに合わせて恵比名は腰をくねらせた。 まるで誘うように、欲しがるように。 「あーーー…………高幡ぁ……」 尻膣を占領していたペニスが引き摺り抜かれる。 傍らにあったティッシュで拭き、仕舞うと、乱れた制服姿の高幡は脱力した恵比名を残してベッドから立ち上がった。 細く開かれたドアの向こう側で立ち竦んでいた芦屋の元にやってきた。 「もっと近くで見ろ」 汗をかいて、レンズ下の双眸に高校生らしからぬ獣性を匂わせる高幡に圧倒されていたら、強引に部屋の中へ。 だらしない姿でベッドに突っ伏している恵比名の元まで案内された。 「お前が知りたがってた答え」 恵比名はまるで芦屋に気づいていなかった。 シーツに片頬を沈め、肢体をピクピク痙攣させて、セックスの余韻にどっぷり酔い痴れていた。 「満足したか」 高幡は紅潮していた芦屋の耳たぶ近くで問いかけた。 スクールバッグであられもない状態になった股間を隠している前屈み気味のクラスメートに唇を歪めた。 「してないよな」 「っ……恵比名を、連れて帰る」 「だってよ、恵比名」 「……うん……? あれ、芦屋……?」 「芦屋、お前が俺に突かれてよがってるところを覗き見してた」 夏の頃より伸びた黒髪をかき上げて、恵比名は、ベッドのそばで棒立ちになっている芦屋をやっと目の当たりにした。 「あの潔癖な芦屋が覗き見……?」 爽やかな外見、真面目な性格で文武両道、教師からの評判もよかった優しいクラスメート。 「俺が高幡の大好きなチンポに突かれるところ見て、そんな勃起したんだ……?」 半開きの濡れた眼。 いやに色鮮やかに見える唇。 ヒクつく尻穴。 内腿をねっとり伝い落ちていく白濁。 「覗き見だけじゃ満足できないだろ」 別人じみた恵比名の変わりように釘づけになっている芦屋に高幡はより近づいた。 「お前、暗室ではこれみよがしに不快そうにしてたよな」 夏の浜辺の時と同様、二人のセックスを目撃して勃起し、成す術もなく情けなく強張っていた芦屋は驚いた。 後ろからベルトを外そうとしてきた高幡を慌てて見やった。 「何かトラウマでもあるのか」 『しょーもな』 芦屋はさらに赤面した。 過去に初めて付き合った上級生の女子から叩きつけられた言葉が脳内に鮮明に蘇った。 「芦屋」 「あ……前、に、付き合ってた年上の彼女と、シそうになったけど、ぜんぜん駄目で……」 仲のいい友達にも秘密にしていたことを高幡に告げる。 「かわいそう」 ベッドでもぞりと起き上がった恵比名にそう言われて、咄嗟に視線を逸らし、また俯く。 「芦屋は悪くないよ……女が悪い、だって今の芦屋……すごいよ?」 あらぬ方向を向いたまま芦屋は目を見開かせた。 四つん這いになった恵比名に盛り上がった股間を撫で上げられて一気に熱が増す。 羽交い絞めではない意味深な抱擁へ及んだ高幡に周章する。 「ちゃんと見せて……?」

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