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13-王様グッジョブ!/喘ぎ攻め俺様大学生
某大学の飲みサーによる新歓飲みin居酒屋。
「さっきの一気、サイコー、冨永」
「男でも惚れるわ~」
経済学部経済学科三年生の冨永陸生 は「まだ序の口」と新しいジョッキ片手に平然とのたまう。
新入生の挨拶も済み、在学生の一気飲み挨拶も済み、貸し切り大座敷はベロンベロン状態、酒臭い、タバコ臭い、他の客や店員に「バカやってら」と思われても仕方がない有様となっていた。
「やっぱ冨永が一番強いよねー」
「失敗談とかあんでしょ? ゴムし忘れちゃった、中出ししちゃった、とか!」
男も女も下ネタモード全開、飲みサーってそんなものだ、実際メンバー間でハシゴするような輩もいる、男女含めて。
「そんなん、酒入ってなくてもやるわ、ていうか俺にとって日常?」
ゲスな話に皿から箸を転ばせて大笑いする大学生達。
大所帯サークルで、自然とぽつぽつ出来上がったグループ、それぞれ哄笑やら奇声を発して誰もが酔っ払っている傍らで。
静かに焼酎を飲み続けている男子学生がいた。
教育学部教育学科三年生の折江優一 だ。
実は彼こそ当サークルで一番の酒豪クンだった。
「折江くん、作ってあげる」
見た目がまぁまぁよくて穏やかそうな性格の折江に気がある女子はなかなか多い。
素行にやや問題アリだがノリがよくて男前である冨永に次いで人気がある。
「俺のことはいいから。自分らの飲み物頼みなよ」
酔っている女子に適当につくってもらってイマイチな酒を飲むより、自分でつくってベストな酒を飲みたい折江はさり気なく断り、店員を呼ぶため通路に向かった。
そんな折江を呼び止めたのは。
「折江、なに気取って飲んでんだよ、こっち来いよテメェ」
冨永だった。
単純な王様ゲームほど泥酔い男女にとって面白いものはない。
冨永と折江はそこまでだったが、他の面子はすっかり出来上がっていて、女子に至ってはブラ紐が完全に見えている者もいて。
あるあるパターン、だった。
王様がキスしろと命令した番号を引いたのが冨永と折江だった。
ノリを重んじる冨永は当然、すんなり従った。
騒音紛いのキスやれコールを上げるメンバーを前に、折江に、れっきとしたディープキスを。
「やばいって、それぇ! 冨永、舌ぁ!」
「AVかよ!」
「ちょっと待って待って待って、写真撮ってツイッターあげるから延長頼むから!」
「じゃあ私インスタあげる!」
「俺ミクシィ!」
「古いわ!!!!」
案の定、場は大盛り上がり、だった。
そんな新歓飲みから三週間後。
「よぉ、折江」
「冨永」
「もう講義終わったか?」
「いや、まだ一つ残ってる」
「今日、飲まねぇ?」
広い学生ホールの片隅でイスに座って参考書を捲っていた折江は初めて冨永に誘われて。
特に驚くでもなく、三回、瞬きしたのみ。
高校時代は運動部所属でがっしりした体つき、背も高くスタイル抜群の冨永は折江の傍らに立つと、ぞんざいに口角を吊り上げてみせた。
「どっちがガチで強いか決着つけね?」
深夜一時。
「…………ッ」
三時間飲み放題コースをハシゴした末、新歓飲みの時よりも酔っ払った冨永をアパート一階の角部屋、自分の家に連れて帰った折江であったが。
玄関の明かりを点ける前に、肩を貸していた当の冨永に、いきなりキスされた。
ビールやらハイボールやら焼酎で酒くさい熱い息を喉の奥まで注ぎ込まれた。
五分ほどして離れた唇。
糸を引いた唾液、濡れた下顎。
抵抗するでもなかった折江は、口元を拭うでもなく、目の前で息を上擦らせている冨永を淡々と見返した。
「飲み過ぎだ、冨永」
「はは……お前、強過ぎ……五十過ぎのオッサンみてぇ……」
新歓飲みのキスがずっとずっと尾を引いて頭から離れなかった。
今、こうして再びキスしてみて、無反応な舌先にやたら興奮して。
暗がりの中、自分の唾液で濡れそぼった唇に征服欲が高まってきて。
「オッサンに勃つって、俺、ビョーキ?」
「俺は五十過ぎのオッサンじゃない、来月で二十一歳になる」
「お前さぁ、なんか口にえろい媚薬でも仕込んでんの?」
びしょびしょになった唇を親指で乱暴になぞられて折江は僅かに眉根を寄せた。
そんな些細な表情の変化にさえ興奮して、冨永は、さらに股間を火照らせる。
インディゴブルーのデニムカーゴに押さえつけられて痛いまでにペニスを硬くさせた彼は笑って舌打ちした。
「まさかホモ開花するなんてな」
「俺はそうだけど」
「は?」
「俺、ホモだよ」
そう言って折江は。
冨永の股間の膨らみに、触れるか、触れないかのところまで片手を伸ばした。
「処理しようか」
「は? なにそれ? お前が俺のコレ、処理してくれるって?」
冨永は自ら折江の掌に股間を押し当てた。
「俺のチンポの世話してくれんの? え、どうやって? 手で? シコってくれんの?」
やべぇ、と折江の掌に股間をズリズリさせながら冨永のかろうじて残っていた理性がこの先の展開を危ぶんだ。
これ、ガチで、ホモ開花すんじゃねぇの。
酔い潰れるより最悪じゃねぇの。
危ぶみながらも本能が勝って股間ズリズリを続ける冨永に、折江は、言う。
「別に口でやってもいいけど」
「ッ……口って、フェラ? え? マジで?」
「冨永が平気なら」
キスしただけで興奮したその唇でフェラすると言う折江に冨永のペニスはボクサーパンツ内でぱんっぱんに膨れ上がった。
「う、痛ぇ」
「脱がそうか」
折江の指がファスナーをジィィ……と開けた。
スニーカーを履いたまま、すとんと玄関床に跪くと、ベルトをカチャカチャ外して、ホックも蔑ろにする。
「ほんとに。すごい勃ってるのな」
やべぇ、マジでなんだコレ、この興奮なんだ、体燃えそう。
「パンツ、こんな盛り上げて」
「は、早く」
「え?」
「ッ……早くしろよッ、焦らしてんじゃねぇよッ」
まだボクサーパンツを履いた状態で冨永は折江の頭を掴むなり強引に股間へ押しつけた。
「んむ」
生地越しに折江の息遣いがペニスに伝わってきて勃起度が増す。
体は発火しそうなまでに熱くて静止していられずに、折江の頬にテント状態の股間をグリグリ、グリグリ。
「おらッ、早くッ、フェラしろよ、折江ッ」
勃起ペニスに引っ掛かるボクサーパンツをずり下ろして、根元を支え、折江の濡れた唇にグリグリグリグリ。
すると。
折江の唇がゆっくりと開かれて。
先程、舌先で好き勝手に虐げたばかりの口内に招かれて。
「は、あ」
ぬるぬるした粘膜に押し包まれて冨永は堪らずため息を。
満遍なく照り輝く亀頭に舌先が這い回ると、ブルリと腰を震わせ、甘い緊張感に背筋を引き攣らせた。
口を窄めた折江はサイズ大なるペニスをしゃぶり始めた。
「うおッ」
音を立てて吸いつかれて冨永はドアに背中をぶつけた、腰だけじゃなく下半身全体がぷるぷると微痙攣する、根元近くまで咥え込まれて喉壁にキュッと挟み込まれ、疑似セックスに持ち込まれると、ずっしりした睾丸までブルブルさせて深夜のフェラに感じ入った。
「ン、だよ……ッ、折江ッ、テメェッ……テメェの口、エロ過ぎ、ン、だろッ……あ~~ッ、クソッ……!」
ドアに後頭部を頻りに擦りつけ、リズミカルに頭を前後させて勃起ペニスを巧みにしゃぶり上げてきた折江の頭を、じっとり汗ばむ掌で再び掴んだ。
「クっソぉ~~~……ッも、でるッッッッ」
冨永は折江に口内射精した。
この三週間、折江とのキスという回想オカズのみで夜な夜ながっつりヌいていたにも関わらず、膨張睾丸で濃厚凝縮された精液を惜し気もなく解き放った。
「はあッはあッはあッはあッ!!」
しぶとく腰を揺らして折江の舌に射精ペニスを擦りつける。
とろとろこってりペニスみるくを尿道口から搾り出す。
「んおお……ッすげ、ぇ、でる……ッ」
折江はされるがまま冨永みるくを飲み干した。
「いっぱいでたな」
やっと口元を拭ってハァハァしている冨永を下から見上げる。
「でも、お前の、まだ勃ってる」
「はぁッ……なぁ、お前、ホモってことはさ……」
「うん」
「ケツ……使ってんだよな?」
そう問いかけられて冨永の心中を察した折江は。
血管を浮かせて荒々しく脈打っているペニスに浅く唇を重ね、裏筋を舌先でゆっくりなぞりながら、問いかけた。
「コレ、俺のナカに挿入 れてみるか?」
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