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「ッ……ふざけッ……ッ……ッ……!!」 べろりと舐め上げられてスグルの言葉はヒュッと引っ込んだ。 カタチよき上下の唇に乳輪をすっぽり覆われ、丹念に執拗に、片乳首を舐め尽くされた。 ぢゅるぢゅる、露骨に音を立てながら啜り上げられた。 ちゅっぱちゅっぱ、リズミカルにヤラシク何度も啄まれた。 「あぅっ、ぅっ、んっ、や、めっ、ぁっ、ぁっ」 ぢゅるるるるるっっっ、それはそれは激しく吸われたスグルは実験テーブルの上でもどかしげに身悶えた。 服の内側で勃起した片乳首をシャツ越しに舐め回されると、腰まで突き上げ、溢れ出た我慢汁でボクサーパンツを汚した。 唾液で濡れそぼったシャツの上から片乳首をクリクリと捏ね繰り回され、片乳首に激しくしゃぶりつかれると、我慢できずに……着衣射精へ。 「あッ、いっ、いくっ……!!」 ビクビクな腰を反らし、ボクサーパンツ目掛けて白濁をぶちまけるスグルのあられもない様を、亜久目は視界に刻みつけた。 「敏感で甘えたがりな乳首ちゃんですね」 息を乱しながらスグルは亜久目を睨みつけた。 「おめめはそんなにも胸糞悪いのに」 ……いちいち人のトラウマやらコンプレックスやら抉りやがって変態カマ野郎。 「ま、私も人のこと言えないですけどね」 スグルに覆い被さったまま亜久目はトンボ眼鏡を外した。 色つきガラスで誤魔化されていた、世にも珍しいオッドアイ。 眉目秀麗な顔立ちにより磨きをかけるかのようなーー 「こう見えて、私、秘境とも言えそうなド田舎の出身で。忌み子だって疎んじられて、座敷牢で育てられたんです」 絶頂の余韻で未だに呼吸が落ち着いていないスグルは吊り目を見張らせた。 「しかも年がら年中目隠しされて」 「ッ……」 「おかげでこんな変態野郎に育っちゃいました」 亜久目はスグルの制服シャツのボタンを全て外した。 同年代の平均以上に発達した胸板をおもむろに揉みしだいた。 「んぅ……っ」 「スケベなおっぱい」 「ッ、おっぱいじゃねぇッ! おっぱい言うなッ!」 「ふふ。今更そんな真っ赤になって、ムキになって。かわいいヒーロー君」 じっくり胸を揉む掌にあっちこっち転がされる乳首。 「ッ、ッ、ッ……胸揉むなぁ……」 またしても弱々しくなった語尾。 吊り目をうるうるさせるスグルに心臓を昂ぶらせる亜久目。 「胸糞悪いそのおめめ、嫌いじゃないですよ」 クソクソクソクソ。 こんな変態野郎にときめくなんてどうかしてる。 「ひっ、ぃ、っ、あっ、あっ、あっ、あっ、んっ、ぐっ」 宵闇に呑まれ始めた実験室に紡がれる情けない悲鳴。 実験テーブルに乗っけられたままのスグルの胸元に顔を埋めっぱなしの亜久目。 一段と獣じみた舌遣いで、はしたない音を立て、疼いて仕方ない両乳首を交互に延々と貪る。 「んぐぅぅ……ッッ……!!」 平らな胸にのみ与えられる強烈な刺激に従順にスグルは絶頂を繰り返す。 相変わらず制服を纏ったままボクサーパンツの内側でどぷどぷ射精してしまう。 「今、いきました?」 しかも勘のいい亜久目に射精する度に即座に気づかれてしまう。 「ほんとう、君って面白いくらい乳首イキしちゃうんですね」 繰り返される絶頂に理性は弾け飛んで独りでに揺れる腰。 吊り目を隅々まで濡らしきって喘ぐことしかできずにいるスグルに亜久目は声もなく笑う。 「もっと、たっぷり、とろとろにしてあげますよ? 私の乳首ヒーロー君……?」 ……そのネーミングやめろ。 ……つぅか、いつどこで誰がお前のモンになったよ。 ……いや、今現在、そうなってんのか。 ……体も心のコイツの支配下に。 胸元への口づけをやめない亜久目のオッドアイに愉しげに一瞥されて、スグルは、またボクサーパンツを盛大に濡らした……。 「こんなんじゃあウチに帰れねぇ」 「私のおうちに泊まったらいいじゃないですか」 「……」 「泊まりにおいでよ、スグル君?」 「ッ、ッ、やッ、やめろやめろ、馴れ馴れしく名前で呼ぶんじゃねぇ、まだ乳首ヒーローの方がマシだッ」 「泊まりにおいでよ、乳首ヒーロー君?」 「やっぱ全部ムリだふざけんじゃねぇ」 end

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