125 / 153
39-6
ベッドの上で頻りに紡がれる淫魔の甘い悲鳴。
「んーーーー……っっ……シマ、ぁ……っっ……」
四つん這いになった魅叉鬼の尻丘に深々と顔を埋めたシマ。
トレーナーが捲り上がって丸出しになった淫魔の背徳的下半身。
すべすべした尻たぶに両手をあてがい、むにっと押し開き、露出させた秘部に熱烈に口づける。
「あんっ……ぃ……ぃっちゃぅ……っ」
しゃぶりつかれ、貪られるみたいに吸われ、鋭く尖らされた舌先で蜜孔を貫かれては掻き回される。
なかなか嗜虐的な唇にクリトリスまで捕らわれ、ピンポイントで啜り上げられると、過剰な刺激に怯え、ついつい前へ逃げそうになる。
「だめ」
シマは怯える魅叉鬼をすぐに引き戻した。
股の間から差し込んだ利き手で純潔ペニスを軽くしごきつつ、あからさまにコリコリしてきた肉芽を意地悪に執拗にしゃぶり立てた。
「ゃ、ぁ……っシマぁ、らめぇっ……ぅ、ひ、ぃ、ん……っっ」
軽い絶頂を繰り返してガクガクが止まらずに。
魅叉鬼はベッドに突っ伏した。
それでも続けられる口淫。
振動するように小まめに舌を動かされて肥大したクリトリスを四方から舐め嬲られた。
「は、あ、あ、んっ……シマってばぁっ……クリばっかいぢめんなぁ~~……っ」
「ん……虐められたいって、さっき言ったくせに……ウソツキ」
「ひぃぃん……っっっ」
長々と続けられた口淫が終わった頃には。
「はーーー……っ……はーーー……っ……はーーー……っ」
魅叉鬼はすでにベッドにくたりと沈んでいた。
……今までの覗き見でわかっちゃあいたけれど。
「これから本番なのに、もうへばり気味なんだ?」
……シマって、すんげぇ、えろい。
「……あ……ん」
今にもふやけそうな入り口にぬるりと押し当てられた感触。
肩越しに窺えば、素早く下の服を脱ぎ捨て、腕捲りしたストライプシャツを羽織っただけのシマがスタンバイしていたところで。
「魅叉鬼のココ、昨夜より気持ちよさそう」
申し分なく屹立した、カリの段差がえげつない、成人男性の平均サイズを上回るシマのペニスに亀裂をぬるぬるなぞられた。
「あ、あ、早く、早く挿入 れて……」
魅叉鬼の懇願を足蹴にするように。
屈強な肉塊の先端を加減して押し当て、ぬるぬる、ぬるぬる、あくまでもなぞるだけを繰り返すシマ。
「ッ、ッ……おい!! このムッツリ眼鏡!! とっとと突っ込め!!」
「しー。お隣さんに聞こえる」
ーーそれとも聞かれたいの?
「俺に突かれ出したら止まらなくなる喘ぎ声、みんなに聞いてほしい?」
「しょ、しょ、性悪ッッ……昔はあんな優しかったくせに……ッッ」
魅叉鬼を焦らしている分、自分も焦らされていて。
肉欲の火に腹底をジリジリと炙られていたシマは一瞬だけキョトンとした。
「オレを助けてくれたときは……シマ……あったかくて優しかった……」
途方に暮れている吊り目にひた向きに仰がれて肩を竦めてみせる。
「中一だった頃の俺の方がいい?」
ぬぷり、すっかり柔らかく解れた蜜孔に剥けきった頂きを浅く沈めた。
そこから先へ進めるのではなく、おもむろに腰を前後させ、入り口付近でさらに焦らすようにのろのろとピストンした。
「ぃ、や、ぁん……っ……やだっ……変なとこばっか擦んなぁ……っ」
逞しげに膨張した亀頭の半分を出したり挿 れたりするシマに魅叉鬼はぐっと眉根を寄せた。
ろくに挿入されていない段階でヒィヒィしている淫魔を薄目がちに見下ろし、シマは、問う。
「今の俺は嫌い?」
魅叉鬼は吊り目を見張らせた。
尻たぶをぐっと掴み直される。
ヒクつく膣孔を押し拡げ、悶々とうねるナカへ、青筋の浮かぶ雄々しいペニスがずぶずぶと捻じ込まれていく。
「ん、あ、ぁ、あ、ぁ……」
「優しかった昔の俺に戻ってほしい?」
昨夜に処女を喪失したばかりの淫域が再びシマに侵されていく。
「シマぁ……す……好き……」
初恋相手と交尾する至上の悦びに目覚めてしまった淫魔は狂おしいくらいの肉圧で男をもてなした。
「昔より意地悪で、えろくて、今だってほんとは優しいシマのこと……好き……」
熱い締めつけに逆らって根元まで突き入れられたペニス。
蠕動する膣壁にムチムチと挟み込まれ、ねっとり愛撫されているような際どい心地にどこまでも溺れそうになる。
「知ってる」
小鹿みたいに肢体をプルプルさせて全挿入に感じ入っている魅叉鬼にシマは見惚れた。
「し……ッ知ってんなら……いちいち聞くな……ッ」
「なぁ、魅叉鬼……」
「ッ……ッ……ッ……?」
手繰り寄せたクッションに片頬を埋めていた魅叉鬼は、覚束ない眼差しでシマを再度ぎこちなく見上げた。
「昨夜よりもっとめちゃくちゃにしてもいい?」
黒縁眼鏡のレンズ越しに物欲しげに見つめられて。
爪の先から頭の天辺まで無性に疼いた。
彼を深く深く咥え込む蜜孔がさらに濡れて。
容赦なく締めつけられた心臓が爆ぜてしまう気さえした。
ともだちにシェアしよう!