「だって、だって、ここ一応外なんですけどっ？」 「もう一秒だって待ちたくない」 「ぇぇぇっ……あ、あ、あ、ちょっと、どこ触って……っ、っ、っ」 お尻の穴と、アソコを、指の腹でゆっくり優しく同時になぞられた。 微弱な刺激に柚木はビクリと背中を震わせる。 すでに臨戦態勢に入っている比良の下半身が視界に写り込むと、ついつい、ゴクリと息を呑んだ。 「ほ……ほんとに見られてない？　釣りしてる人いない？　誰か泳いでない？」 「誰もいないよ」 比良はさらに柚木を抱き寄せた。 胸と胸が密着し、なおかつ、ちゃっかり反応していた童貞ペニスとご立派な男前ペニスも密に触れ合った。 「へ……変だよ、これ」 「俺と擦れてるの、変？」 えもいわれぬ感覚に柚木は戸惑い、平凡男子ともっと触れ合いたい比良は器用に腰を動かし、恥ずかしげもなく擦りつけた。 さも初心そうな色合いの熱源に健やかに成長しきったペニスが纏わりつく。 入り口を弱めになぞられる中、先端や裏筋が強めに擦れ合い、濃厚な摩擦感に柚木はじわりと涙目に。 「へ、変だってば、こんなんヤラシすぎ……っ……あ、ん……」 ぷちゅ、と中指の先っちょがアソコに捻じ込まれた。 「や、やだ……っ、ん、ん、ん……っ」 独りでに腰が揺れ、自分からも摩擦を強める羽目になり、柚木は今にも泣きべそをかきそうな顔で比良に泣く泣く問いかけた。 「ほんとに……ここで最後までするつもり……ですか」 板についた情けない泣きっ面に比良の溺愛メーターは、ぐぐぐっ、すこぶる上がる。 「んっっ……ひ、比良くん……」 女の子のアソコを指先で浅く突きながら、堂に入った腰遣いで擦り合いっこに励む比良に、柚木は「すけべっ」と悔し紛れの憎まれ口を叩いた。 「……そんなに嫌か？」 バスタブに背中を預けた比良は、自分のお膝にお座りする柚木の手をとった。 擦れ合うペニス同士に導く。 アソコのナカを緩々と突っつきつつ、ピクン、ピクン、か弱げに震える柚木に二本纏めて握らせた。 「う……すごい……」 「このまま柚木が二人一緒にいかせてくれたら最後までしない」 「な、なんだよ、それぇ……」 サイズの違いを改めて思い知らされてしょ気つつも。 握らされた二人分の熱源を怖々と撫で上げてみる。 水面から突き出たソレらに五指を絡め、不慣れな手つきで、二本同時にしごく。 「あ、ぅ……すごぃ、比良くんのと擦れてる……」 何とも逞しい男前ペニスの質感に柚木の胎底はキュンキュンときめいた。 蜜壺に第二関節まで沈んだ中指でザラつく内壁をくすぐられると、さらにキュンキュンキュンキュンっっ……した。 「ひゃっ」 乳首にまでキスされると肉襞の奥に潜り込む中指をキュッと締め上げた。 交互に舐められ、吸われ、また舐められると、知らず知らずの内にしごく速度が上がった。 ぱしゃぱしゃと鳴らされる水音。 キャンドルライトの仄明かりに飛沫が舞う。 「あ、はぁ、ぁ、ぅ……っ」 「柚木のと擦れて気持ちいい……」 「ぅ、ぅ、っ、ぅ……比良く……っ」 「ン……」 「ひ、ぃ、ぃっ、っ……乳首噛んじゃだめ～～……っ」 熱烈に構われて屹立した突起を甘噛みされて。 涙目の柚木は比良を見下ろした。 「じゃあ、これならいいか……？」 夕闇を掬い上げた双眸で上目遣いに柚木を見、比良は、ツンと上向く乳首を大胆に舐め上げてみせた。 ……おれの心臓、もう半分くらい溶けてるんじゃないのかな……。 「こ、こっち見ないで、見ちゃだめ」 「また言ってる……無理だよ、柚木……あんまりワガママ言わないで」 「あっっ」 二本目の指がアソコに捻じ込まれた。 比良に入り口を拡げられている感覚が嫌というほど全身に伝わって、掌に抱いたペニスがより硬くなった。 暴力的に増した感度。 柚木は我を忘れて比良との擦れ合いにのめり込んだ。 「おれ……い、いっちゃう……っ」 「もう？　柚木、先に一人でいっちゃうのか？　また俺のこと置き去りにするの……？」 「んなこと言われてもっっ……いきそ、ぅ……っ……もぉ、むり……っ」 ぷちゅぷちゅとナカを刺激されて。 ついついがむしゃらにしごき立てた末に。 柚木は一人先に達してしまった……。 「ん……っ、っ、っ」 鈴口をとろりと満たした白濁。 背筋を強張らせ、理性がバラバラになるような絶頂に頭の芯まで貫かれて、一時停止に陥った。 すると。 「ひっっ？」 互いを握り締めたままでいた利き手に比良の手が重なった。 重なったかと思えば、達したばかりの自分の熱源ごと、激しくしごかれた。 「ゃっ、だ……ッ……待っ、て、これやだっ、やぁ……ッ」 射精直後の敏感ペニスをズリズリシコシコされて柚木は思わず悲鳴を上げる。 「……ッ」 そうしてさらに白濁に塗れた二人のペニスの頂き。 とろとろと濡れ合って、それはそれは卑猥な有り様に、しかも比良が名残惜し気にしつこく擦るものだから、尿道口に次から次にこぷこぷ溢れてきた。 「いッ……ッ……もうさわんなぁッ……ギブギブギブギブッ……！！」 「柚木、そんな大きな声出したら外に聞こえる」 柚木は涙ながらに比良を睨んだ。 「ひっ、ひっ、比良くんの意地悪……っ」 比良は最愛なる平凡男子を抱きしめる。 「柚木のこと不安にさせてごめん」 しつこい余韻に下半身を悶絶させながらも柚木は目を見張らせた。 広いなだらかな背中におずおずと両手を回し、頼り甲斐のある肩におでこをくっつけた。 「進路のこと、早く柚木に言うべきだった」 「ううん、おれも……なんか一人で闇雲に不安に駆られてたっていうか……」 「……歩詩……」 おもむろに名前を呼ばれてどきっとした。 すべすべした肌に寄せていた顔を上げ、一向にハグをやめようとしない男前彼氏を遠慮がちに見上げてみれば。 「……なんで笑ってるの、比良くん」 「ごめん、どうしても<ふうた>って言うと、二本足で立ってる姿が頭に浮かんで……ふ……」 「じゃあもう呼ばなくていいよ！！　そっちの<ふうた>くんが本家みたいなもんだしさ！！」 「柚木、しー」 全力で不貞腐れる柚木があんまりにも愛おしくてハグが延々とやめられない比良なのであった。