143 / 153
40-14
「うわぁ~~っ」
「どうした、柚木」
「ど、どうしたも何もっ……比良くんの服が……ひどいことに……」
「こんなの気にしなくていい」
「……このエプロンだって、新品なのに、ひどいことに……」
「気に入ってくれたか?」
「気に入ってないっ……ていうか、ていうか……いい加減抜いてください……」
自分達の着衣の惨状に青ざめたり紅潮したりな柚木に、彼を抱っこしっぱなしの比良は、いとおしげに擦り寄った。
「もう一回」
甘えられながらのワンスモア発言に柚木は混乱する。
「っ……い、一回って言ったじゃん、ごはんはっ? おなかへったんですけどっ? あと大豆みたいに甘えてくるの禁止っ!」
「だから。新婚旅行に禁止事項はやめよう、柚木……?」
あろうことか。
比良は柚木を抱っこして繋がったまま玄関からリビングダイニングへ移動しようとした。
「ッ、ッ……じ、自分で、歩けるって、ばぁ……ッ……ああ、もぉ~~……ッとりあえず靴脱いで〜〜……ッ!!」
「あっ……あっ……あっ……あっ……」
窓辺のソファで。
スニーカーを脱いで半裸になった比良に後ろからアソコをリズミカルに突かれて。
床に膝を突き、ソファ上のクッションに顔を埋めていた柚木は、どうしても彼の律動に合わせて嬌声を上げてしまう。
海と空が大きく切り取られた窓。
隠しごと一つ許されないかのように隅々まで明るい室内。
「柚木の体、いつもよりはっきり見える」
紛れもない裸エプロン姿で白昼の日差しにほとんどの肌を曝している柚木に、比良は、思う存分見惚れた。
「柚木の奥まで挿入 ってるの、よく見える……」
羞恥の炎に炙られた柚木は。
咄嗟に手を伸ばし、ちょっとでも隠れるよう結合部に掌を翳した。
「……そんな意地悪しないでくれ」
「意地悪じゃなぃぃ……っ……これっ、正当防衛っ……」
「正当防衛? ハネムーンでそんな素っ気ないこと言うのか……?」
規則的だった腰遣いが不意に切り替えられた。
ゆっくり、ゆっくり、ペニスを出し挿 れされた。
時間をかけて最奥まで押し込んで。
抜けそうになるところまでジリジリとした速度で引き抜いて。
また、焦らず急がず、ゆっくり、ゆっくり、最奥目指してペニスが突き入れられていく……。
「ふぅぅぅぅ~~……っ」
最早、隠すどころじゃない。
柚木はソファに爪を立てて掴まれたお尻をピクピクと悶絶させた。
……ゆっくりなの、嫌だ、頭も体も変になる。
……おれのぜんぶがどろどろに溶けそうになる。
「あっ……ん……」
揺れるエプロン下に比良の片手が潜り込んできた。
中指の先がクリトリスにあてがわれて。
ぷっくり育った肉芽をコスコス、コスコスされて。
やんわり優しく撫で回された。
「やぁ……ん……っっ」
柚木は情けない悲鳴をクッションに吸収させた。
「本当、柚木はココで感じやすいな……こんなにコリコリさせて、エッチなお嫁さん……」
……今、おれのことお嫁さんって言った……?
「俺のこと欲しがるみたいにキツく締まる」
器用な指先で、じっくり、クニクニと捏ね繰り回される。
多感な性感帯をソフトにピンポイントで愛撫されて柚木はクッションに突っ伏した。
「ぃゃぁっっ……ぃっ……ぃっ……ッ、ッ、ッ、ッ、ッ……はぅッ……はッ……はぁッ……ッ」
ビクンッ……ビクンッ……
あからさまに全身を張り詰めさせて一頻り身悶えた柚木に、比良は、陶然とした眼差しを浮かべる。
「柚木、今、いったんだ……?」
日光浴さながらに陽光を浴びた発育よき上半身。
張りのいい肌にうっすら汗をかいて、浅く息をつき、まだピクピクと打ち震える柚木を満足げに見下ろした。
「エッチなお嫁さん」
……やっぱり言ってる、幻聴じゃなかった、しかも「エッチな」までつけてる……。
ともだちにシェアしよう!