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第4話
「渉の好きな様にしていいよ・・・」
伏せ目がちに湊斗が答えると、渉は満面の笑みを浮かべた。
「俺が知っている限り、パパ童貞だよね⁉」
「わ、渉‼うーーん・・・」
あわてふためく父親の唇をつかさず奪う渉。
「パパのはじめては全部息子である俺のものーーキスもそうだし、エッチも・・・パパモテるからさぁ、俺が成長してくれるまで、童貞を死守してくれるか気が気じゃなかったんだ。ありがとう、パパ」
もうそこには、小さい肩をわなわなと震わせ、湊斗の腕の中で泣きじゃくっていた、幼子の面影は微塵もなかった。
男の色気を纏い、情欲に駆り立てられている渉。
濡れた瞳で、湊斗を見下ろした。
その淫らな視線に、湊斗は、全身朱色に染め、顔をそっと逸らした。
「渉、こんなオヤジの何処がいいんだ‼クラスに、可愛い子いっぱいいるだろうに、パパより若くて綺麗なーー」
「それ以上言ったら、口にタオル詰め込んで、パパの体、縛るよ。俺は、パパしか眼中にない。今までも、勿論これからも」
「痛っ‼」
湊斗の首筋に噛み付く渉。
「ちゃんと印つけておかないと」
「渉・・・っ・・・んっ、ふ・・・」
湊斗が身を捩って逃げようとするのを押さえ込み、再び口唇を重ねてきた。
甘く濡れた渉の舌が、湊斗の舌を捕らえ、チロチロと唾液を絡ませると、湊斗の舌も、おずおずと応じた。
「渉・・・やぁ・・・だめ・・・んんっ、はっ、あ、あ」
渉は、手をボクサータイプの下着の中に突っ込み、小さな陰茎をふにゃりと掴んだ。
ズルズルと唾液ごと啜り上げられ、貪るような、濃厚な口付けに、湊斗は、拙いながら懸命に応じた。
その健気さが、渉の情欲を更に掻き立てた。
「とろんとして、気持ち良かった・・・?」
「うん」
「もう、ここ、固くなって、先からはほら・・・」
「もう、渉のエッチ」
「そうさせてるのパパだよ」
鈴口を爪先で弾かれ、
「ひぁ~~~~ん‼」
どぶっとした未知の感覚に、湊斗の体は大きく震えた。
先走り液が噴き溢れ、ボクサータイプの下着は、みるみるうちに濡れていった。
「すごいね、パパ。ビショビショだよ、ここ。ねぇ、どうして欲しい?」
「渉のイジワル・・・知ってるくせに・・・」
「パパの、可愛いおねだりの声が聞きたいんだ」
このまま放置されたら、生殺しだ。
湊斗は、羞恥心を必死に我慢し、か細い声で答えた。
「渉の口で、いっぱい、舐めてーー気持ちよくさせて・・・パパのここ・・・お願い」
中に入っている渉の手を、布越しに、自身のモノを握らせた。
渉は、うっとりと、恍惚の眼差しで、そんな父親を見詰めた。
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