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第7話(その後)

渉が、パパの湊斗と晴れて恋人同士になって早いもので1か月。 「俺は絶対キレイなお姉さん派だな」 「俺は、小悪魔ギャル系だな」 クラスの男子生徒たちが、担任の目を盗んで持ち込んだエロ雑誌を回し見ながら騒いでいた。 「渉はどんなのがタイプなんだ?」 「え⁉俺?キレイで天然可愛いパパ一筋だから、そういうの興味がない」 「はぁ⁉何だそれ」 渉の言葉にしばし固まるクラスメイトたち。 「まぁ、確かに渉のお父さん可愛いもんな。童顔だし」 一人の男子生徒が渉のフォローに回るも、逆に睨み付けらた。 渉の目下の悩みは、大好きなパパをどうやったら独り占めに出来るか。 契約先の企業に弁当を配達するのが湊斗の仕事。いつもにこにこし、屈託のない笑顔で周囲に癒しを振り撒き、たまに天然な可愛い仕草を見せ、キュン萌えする女子が増加している。男にナンパされた事だって一回か二回じゃない。 パパは無防備過ぎるんだよ。 渉のイライラは募る一方だ。

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