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第13話
「もういいよパパ、気持ち良かった」
「・・・ほんと?」
「あぁ」
とろんとした眼差しで、恋人を見上げる湊斗。口の回りは先走り液でぐっしょりと濡れ、男とは思えない色香を放っていた。
ごくりと生唾を飲み込む渉。
義理とはいえ、父親相手にこんなにも欲情を掻き立てられるとは。
「パパ、これ以上はマズイ」
湊斗はなおもその小さな口で、愛しい恋人の雄を愛撫し続けようとしたが、渉が慌てて止めた。
「・・・わた・・・る?」
何で?どうして?黒目がちの瞳がうるうると震える。
「ヘタ・・・だった?そっかぁ・・・ごめんね」
今にも泣き出しそうな顔をされ、渉はノックアウト寸前になった。どこまでエロくなるんだかパパは。だが、当の本人は全く気づいていない。
「パパの口、汚すわけいかないだろ。それよりもあれ、して」
うっとりする甘い声色でおねだりされ、湊斗の身体がかっと熱くなった。
「ねぇ、渉・・・」
彼が望む事は何でも叶えてあげたい。
父親として、パパとして出来る事は何でもしてあげたい。それが例えどれだけ恥ずかしい事でも。
腰をモジモジと揺らしながら、後ろを振り返ってちらちらと渉の方に視線を送る湊斗。猫の額ほどの狭いベランダで一糸纏わぬ、あられもない姿で手すりに掴まっていた。
誰かに見られてしまいかもしれない羞恥心からか、その白い肌はじっとりと汗ばみ、朱色に染まっていた。
目蓋を伏せて、腰を揺らす湊斗。
「ーーして・・・」
呂律が回らず、なかなか上手くいえない。それでも湊斗は、言葉に詰まりながらも健気に続けた。
「わた、る・・・パパの、ここ、好き・・・?」
臀部の柔肉を自分で掻き分けて、その奥にある秘所の蕾を、渉の眼前に晒した。
「好きに決まってるだろ」
我慢出来ずに湊斗の腰にしゃぶりつく渉。
「ダメ‼誰かに見られちゃう、から。待って‼」
人通りのほとんどない細い裏通りとはいえ、街灯の明かりで何をしているか一目瞭然で。
バランスを崩しその場に倒れ込んだ父親にのし掛かり、渉は、白い肌を貪るように舐めずり回した。
「くすぐったい‼」
身を捩りながら湊斗は悶えた。
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