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第3話

 結果はいつも、オレの願いを裏切った。  真湖(まこ)は1人すやすやと、白色のベッドで、ダークグリーンを閉じたまま。  死にたいって願った真湖を現実は生かして、真湖の目覚めを願うオレを現実はあざ笑う。  だけどオレは、真湖が白いベッドの中ですやすやと眠っているのに、どこかで安心もしていた。  だって、それは、真湖にまだ息がある証拠だから。  目は覚ましていなくても、真湖が少しは生きようと思ってくれているように思えて。だからオレは、オレの身勝手化もしれないけど、少しだけ安心もしてしまう。  それと、やっぱり華宮(かみや)のこと。  マスコミが狙っていて、華宮 真湖という名前も出た今、そんなに大きなことはできないと思うけど、もし華宮の人間が何かしたらと思うと怖かった。  なにせ真湖は意識不明で、無抵抗。  心臓を刺すのも簡単。点滴を抜いてしまったり、液体をほんの少し混ぜるだけでも真湖は死んじゃうんだろう。  それは、あんまりだ。  折角助かったのにという気持ちもあるし、華宮の手に掛かるのは真湖が1番嫌がっていたことだから。  だからオレは、開かないダークグリーンに落ち込んで、少しほっとして。  何より真湖の傍にいたい、真湖の傍にいられればいいやっていう気持ちで、今日も真湖のベッドに近寄るんだ。 「真湖、今日はね」  なんでもないような、話を切り出しながら。

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