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第24話
「じゃあせっかくだから行くー!」
もう酔ってるみたいに思いっきり手をあげた。
そうこなくっちゃ、と2人は笑ってる。俺がそう言うのをはじめっから分かってたみたいに。自然な流れで連絡先を交換した。
「飲み会はいつなの?」
「来月の18日、金曜」
金曜日なら、講義も午前中で終わりだし、ちょうどいい。
「多分6時くらいからじゃないかなぁと思うけど、時間はまだわかんねーわ」
「あそうなの? うぃ」
「詳しい時間決まったら連絡するわ! 場所は」
繁華街のとある居酒屋だった。安いから、飲み会ではまず名前の上がる居酒屋。
多分、大広間貸し切って宴会って感じになるのかな。あの店使うなら大体いつもそんな感じだから。
「場所わかる?」
ご丁寧に聞かれたけど、もちろんわかるに決まってる。
「大丈夫!直行できるくらいわかる」
「じゃあいいな、スノボサークルって言えばわかるから」
「あいよ」
どんなところで知り合い増えるかわかんないなぁホント。
こうやってふわふわしてるからこそのお得感っていうか。知り合い増えるのは良いことじゃん、どこで何に繋がってるかわかんないしさ。
新たな出会いにちょっとワクワクしたけど、不思議なもんで、そんな時にも頭を掠めたのは、例のバイト君のことだった。
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