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第28話
18日の、金曜日。
まるでホラー映画のタイトルだなと思いながら、当日がやってきた。
兄さんに言われたことが常にうっすらと頭の片隅にあって、寝覚めの悪い1ヶ月間を過ごしてきたけど、今日はパーッと呑んでやろうと思う。
電車に乗り遅れて少し遅れて到着したら、店の前にスケートサークルの2人が待っていた。
「ごめーん、遅くなっちったぁ」
片手で適当に謝る仕草をすると、へらへら笑いながら全然と言う。
「今みんな集まったばっかだし!入って入って!」
自動ドアが開くと、一瞬だけ店の熱気がムッと顔に張り付いたけど、すぐに慣れて煙に食欲をそそられた。
店の奥の一番の大広間には、引き戸の桟から頭がいくつも見えて、部外者なのに遅刻して悪かったなと思った。
「はい来たー、例の変な奴ー!」
引き戸を開きながらでかい声で紹介された。ざっと30人くらい。それなりに賑やかだった室内が、一瞬静かになってすぐに盛り上がる。
「お邪魔しまーす!超部外者だけどー!」
ちょっとテンション上がってきて、同じくらいでかい声を張り上げる。
すでにビールやソフトドリンクがテーブルに並んでて、あとは俺のオーダー待ちみたいな感じ。
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