124 / 126

第124話

「っていうワケなんですわ。そのあと起きてから一緒に風呂入ったの。そこでもう一回ヤッてね。いいでしょー」 「つうか話超長ぇ。長過ぎて最初の方全然覚えてねぇし」 とかなんとか言いながら、兄さんはしっかり話を聞いてくれた。 今日の本題はこれからだ。 「っていうわけで、今からカノジョ来るから、改めて紹介させて?」 兄さんにはちゃんと紹介したくて、予めカノジョに連絡しといたんだ。 「は? マジで? 今から来んの?」 ちらっと時計を見る。今10時過ぎ。 「書家のお仕事終わってから来るって。9時までっつってたからそろそろかも」 「マジか。俺もあいつが迎えに来るんだよそろそろ」 「えっ! 旦那?」 願ったりかなったりじゃん! みんな一気に初めましてよろしく出来るし! 兄さんの携帯が鳴った。出て話し始めたのは英語。 「旦那もう着いたの? すげぇグッドタイミングじゃん!」 しかももっとグッドタイミングなことに、開いた店のドアから現れたのは俺のカノジョ。 「ごめん、遅くなった」 俺の姿を見るなり軽く笑う。もうその顔も可愛いなぁ。けど兄さんに視線をやると、ちょっと緊張したような顔をした。 「大丈夫、怖くないから。俺の仲良しの飲み友達の兄さん」 「あ、お前の初体験の」 「そうだけど今はその話なしで」 唇の前に人差し指を立てる。

ともだちにシェアしよう!