29 / 92
第29話
そこを誠の指が触れ
確かめるようになぞる
「………っ、」
そして鎖骨へと移動し
その痕もなぞると
Tシャツの襟に指がかかり
そのまま服の上から
僕の体のラインに沿って
撫で下ろした
……誠、さ…
誠の瞳が光り
その眼差しにいつもの優しさが見えない
息が浅くなり
手足が動かなくなる…
怯える様に誠を見上げるが
誠は僕に目を合わさなかった
「……ゃ…」
その手が裾から侵入し
僕の肌に直接触れる
瞬間、体が反応し
小さく跳ねる
指は止まる事なく、ゆっくりと撫で上げる
「………っ!」
誠の顔が近付き
耳朶を甘噛みされる
……ゃだ……
肩が震える
熱い息が吹き込まれながら
舌が這われ
…そして……
「………!」
…首筋に
ピリッとした、痛み……
悠の付けた所とは
……反対の…
……それが直ぐ、何を意味しているか解った
ともだちにシェアしよう!