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第47話

直ぐ横で声がし、驚いてそちらを見る と、それを止めるように誠が僕の肩に手を置き、僕の真後ろのソファに腰を掛ける 「電話、出なくて良かったのですか?」 「……え」 手中にある携帯が気付けば大人しくなっていた 「…あ、…はい……」 そう答えながらも、心臓が全然落ち着かない… 背後に誠を感じながら、ふとテーブルにある鍵に視線を落とす 「あ、あの…鍵、」 携帯を仕舞い、手を伸ばして鍵を拾う 「双葉……」 背後から二つの腕が現れ、僕の肩をギュッと抱く と、体が少し起こされ、僕の肩口に誠の顎が載る その刹那、心地よい誠の匂いがふわりと漂った 「この鍵は、双葉が持っていて下さい」 誠の熱い吐息が、耳裏を熱くする 僕の腕に沿うように誠の手が伸び、鍵を持った僕の手の甲を包む そして僕の首筋に、誠の熱い唇が押し当てられた 「……っ、!」 驚いて誠の方へ顔を向けると 誠の顔が直ぐそこにあり 簡単に唇を塞がれる 舌先が僕の唇を割り、僕の歯列をなぞる 「……ん…」 上顎を刺激された後、僕の舌を見つけ、離すまいと絡み付く 「……っ、ん」 掴まれた手に力が籠められる 小さく震えた僕の指に 誠の指が絡む…… 「……」 唇が離れる と、直ぐそこに整った綺麗な顔があり ドクドクと壊れそうな程早く強く、鼓動を打つ そんな僕を愛おしむかの様に 熱っぽい視線を向けた誠の瞳が潤む 「……双葉が、欲しい…です……」

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