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第85話 特別番外編『幼馴染み・恐怖のスマホ』
★息抜きの超短編です。
翔視点のお話です。
☆☆☆☆☆
俺の名前は近江翔。
まぁ、イケメンだから~?モテるんだよな。
俺が希望しようがしまいが、関係なく女が群がってくるワケで…。
あ、自慢じゃないから。
事実だから。
今もこうして俺の腕に女がくっついていた。
…ウザい。
まぁまぁ綺麗な顔をしてると思うけど、その化粧どうなってんのかね?
つけまつげバッサバサなんだけど、取ったらどうなんの?
俺はモテるけど、手当たり次第じゃないから~。
化粧の下と性格と後腐れのなさをきちんと見極めてるんだよな。
意外と言われるけど、そこまでチャラくない。
「ねぇ。欲しい物があるんだよね~。つき合ってよ!」
断りたいが断れない。
何故ならば…。
「いいぜ~行こ、行こう!!」
「いぇ~い☆」
アホばっかりだ。
俺の友人を自称するヤツラのお陰で、だ。
俺をナンパの為に利用する悪どいヤツラだ。
やっぱり友人じゃねぇな。
とかいいつつ、つき合ってしまう。
ワルいヤツラじゃねぇんだよな~中学からの仲だから。
仕方ねぇな~と、両隣に女をくっつけて近くのショッピングモールへと入る。
「ねぇ、コレコレ~!いいと思わない?」
「ホント~!カワイイ♪」
「やだぁっ、ホント~!」
キャイキャイ煩い女に、仲間も同意している。
「似合う似合う!」
「コレとか良いんじゃね?!」
女5人に、男5人がアクセのケース前で盛り上がってるのは目立つし、邪魔になってる。
さて、そろそろいいかな?
「ちょい抜ける」
「りょうか~い♪」
俺が抜けるのはよくある事。
それに、俺が抜けるのはコイツらにも好都合。
女が見てないうちに退散、退散。
「あ~、ダリィなぁ。どうすっかな?」
フラフラ歩いているうちに、俺は見てしまいましたよ。
「…目立ってるし」
鞄からスマホを取り出すと、被写体へと向ける。
パシャ、パシャ、パシャッ
「これをネタに小遣い貰うとしよう。うん」
画像確認する。
そこにはオヤジと幼馴染みの姿がある。
幼馴染みがオヤジの服の裾を握って、歩いている姿が。
周囲の視線を一心に集めてる様子があった。
オヤジの堂々とした姿と幼馴染みの恥ずかしそうな顔。
周囲の表情も面白い。
1日の終わりに良いことにあったなぁ~。
小遣い貰えて、結斗からかうネタが出来た。
「…コンビニでも寄って帰るかな」
スマホを鞄に入れて、俺はショッピングモールを後にした。
☆☆☆☆
気を抜いていると、こうして撮られてしまう結斗。
スマホには要注意なのです!!
そう後々思う結斗。
今はまだ何も知らない…。
そして気がつけば、普段写真なんて撮らない翔の画像フォルダには、結斗が溢れるのでした☆
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