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第47話 恋人が出来ました‼

人生初の恋人が出来ました…!! ただ…相手は幼馴染みの父親で、歳上の同性。 相手には奥さんと子どもが居る。 これって大勢の人から見たら普通じゃないし、よくない関係なんだよね。 恋人になる前から体を重ねてしまった僕とおじさん。 男なら1度はなんとなく夢見た可愛い女の子や大人の女性との関係は一切無いままに、こうして信じられない展開を経て幸せを感じ始めている。 本当に恋する心って不思議なもので、何故か罪悪感よりも嬉しい恥ずかしいが上に来ていて…心がホカホカするんだよ。 世の中の恋をした人達の気持ちが今なら分かる気がする。 少し前の僕には恋愛なんて縁遠かったけど、今は恋愛初心者として一歩を踏み出した。 不思議な事に心がウキウキすると、体の怠さも吹き飛んで早目の回復で学校へと登校できたんだけど…。 「結斗。また夕方帰る頃に連絡するんだよ。迎えに来るから」 「えっ、いや。いいよ、おじさん仕事でしょ?」 おじさんは社長をしているから、無理しなくていいのに。 僕が遠慮すると、おじさんが目をギラリと光らせた。 「少しでも一緒にいたいんだよ」 そうして僕の頬を両手で包み込み、顔を近づけた。 「わ、分かったから~!連絡するよ!」 だから離してほしい。 ここ、学校前なんだよ~!! 「よし、約束な」 おじさんはニッコリと微笑む。 「本当に忙しい時は無理だけど、行けるときは行くからな」 「ん…。じゃぁ、行ってくるね」 「あぁ、行ってこい。他の男には気をつけろよ!あと、女の子にも靡くなよ」 おじさんは、真剣な顔をしてそう言うと笑顔で手を振って行ってしまった。 僕は不釣り合いな高級車が、学生達が振り返る中を颯爽と抜けて行くのを見送った。 「…それは、おじさんでしょ?」 僕は校門を抜けながら溜め息をついた。 おじさんは本当にカッコいいからモテるのを僕は知っている。 子どもの頃から側に居るから、嫌でも見せられるのだ。 おじさんと歩けば自然と視線が注がれた。 百人中百人は無理でも、ほぼ全員がおじさんのスラリとした長身と整った顔に甘い雰囲気にヤられてしまうのだ。 「あ…翔」 廊下の途中に立って、女の子数人と笑いながら話している翔を見つけた。 翔もイケメンでモテる。 翔もあと10年もすれば海里おじさんみたいになるのかなぁ~なんて、やっぱりおじさんの事を思い浮かべた僕。 今おじさんと別れたばかりだけど、僕は無性に会いたくてたまらなくなっていた。

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