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第9話

麻友子との爆乳セックスより、俺をワクワクさせる長谷と居る方が楽しいと思ってしまった。 完全に長谷のペースに巻き込まれている俺が居る。 完璧に長谷ゾーンにはまっている。 「えー、最近氷上全然私と遊んでくれないじゃん、今日楽しみにしてたのに。」 「悪ぃ悪ぃ。俺もそれなりに忙しいのよ。」 「忙しいって、相手がいっぱい居るだけじゃん!!氷上のバカ!!」 「麻友子、俺が相手したろうか?俺にも爆乳揉ませろー!はぁぁぁ、念願の麻友子のぱいおつ!!」 「死ね!キモい!!」 「ひっでぇ…麻友子ひっでぇ…」 こんな賑やかなクラスじゃ、元々ボヤボヤな長谷はより霞む筈だ。 俺が把握してないのもムリはない。 例の果たし状があったという事は、長谷は登校している筈だ。 昨日、俺の後ろの席とか言っていた。 窓際の一番後ろの席に目をやった。 よりにもよって一番目立たない席だ。 捉えた長谷は、安定のボヤボヤ感で大袈裟な話、目を凝らさないと見つけられない程だ。 机に突っ伏して、完全に気配を消している。 恭哉と麻友子から離れて長谷に近づいた。 バレたら地の果てまで逃げていきそうなヤツだから抜き足差し足、ゆっくりと近付いた。 「はーせ。」 長谷のダサいモサモサの髪に手を置いた。 「…あ、ぅ……ッ…」 長谷が勢いよく上体を起こした。 予想通りの反応だ。 期待を裏切らないところが有難い。 「おはよ、長谷。」 「…ひ、氷上く…ッ…お、…お…おは…おは…お…」 俺が手を置いた場所を触りながら長谷はパニック状態だ。 「あぁー、落ち着け。取って食ったりしないから。」 「…食…う…」 長谷の頬がピンクに染まった。 (え、うっそ…この方、なにか間違ったいかがわしい想像をしていらっしゃる。) 「食わない食わない。つか、長谷さんよぉ、下駄箱のアレなに?」 「………あの…それは…ほ、…放課後、に…ご、ごめんなさい!」 ガタッと勢いよく椅子から立ち上がった長谷は、また猛ダッシュで教室を出ていってしまった。

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