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第14話
恥ずかしがる事もなく、よく好き好き言えるな…と思っていたけど、長谷の場合は後から恥ずかしさが来るらしい。
多分、衝動的に口走っているんだと思う。
(滅茶苦茶俯いちゃって、あらあらまぁまぁ…
可愛い反応だこと。…つか長谷、今どんな顔してるんだろ…)
「…好き…だけど…氷上くんの隣は…」
「俺の隣じゃご不満ですか、長谷さんよぉ。」
「…ち、違ッ…その、申し訳…なくて…」
長谷は今、どんな顔してこんな事を言っているんだろうか。
隠されたら隠されただけ見たくなる。
知りたくなる。
どんな顔で笑うのか、泣くのか、怒るのか…
全部を知りたくなる。
誰かにこんな事を思ったのは初めてだ。
「じゃぁどうする?大好きな俺を諦めるか、折角のチャンスに飛びついて俺をゲットするか…」
「…げ…ゲット…」
(なぜにそこに反応するよ、長谷さん…)
「長谷にはその2択しかないけど?」
「…氷上くん…」
「んー?」
「…僕、なんかで…いい…?…」
「その、なんかでってやつは気に入らないが、長谷でいいから昨日付き合えって言ったんだけど?」
「…あ、あの…ふつちゅか…もの…ですが…」
(え?長谷さん、アナタ今カミましたか?ふつちゅかっつった?)
ーーー キューン…キュンキュン…
俺の心臓はなんだか分からないがMAXを振り切った気がする。
(なんだこれ…ちょ…可愛い…)
「…こ、こちらこそ…」
よく分からないが、なぜか長谷の喋り方が移った。
色々分からなすぎて、動揺している。
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