無意識に長谷のモサい髪をわしゃわしゃ撫でる。 長谷が肩をすくませた事で初めて気がついた。 「つか、裕太と倫也っていつの間に仲良くなったのさ。」 「お前には関係ないだろ。」 「うっわ、ひでぇ。いいだろ、聞かせろよ！」 「ヒントをやるとすれば、果たし状だな。」 「なんだその物騒なヒントは！」 「…ち、違…恋ぶ……んンッ！？」 慌てて手の平で長谷の口元を覆った。 「長谷さん、ダメだろ？な？」 「んーん…」 もがもがする長谷が可愛い。 つか、手の平にぷっくりした唇があたってなんか色々妄想がヤバい。 「ほーんと、仲良しだよなぁ。俺も交ぜろい！！」 「無理。」 「ひっでぇ～！！」 「お前は麻友子のとこにでも行っとけ。」 「つか裕太、なんか倫也死んでるけど？」 「は？」 長谷を見るとなぜかくたっとしていた。 慌てて口元から手を離すと、長谷川がケホケホと咳き込んだ。 「…は、ぁ……くる…し…」 「殺人未遂ですな、コレは。」 「バカ、冗談言ってる場合か。おい長谷、大丈夫か？」 身を屈めて長谷を覗き込んだ。 「…ん……だいじょ…ぶ…」 「長谷、息してなかったのか？」 「…だっ…て、口…押さえ…てた…」 「バカ！鼻呼吸すればいいだろ！！」 「………はっ！…」 (うっわー…長谷さん天然属性もお持ちでしたか…) 可愛い子が持ち合わせている属性までもを持っている らしい長谷が少し恐ろしい… 長谷は苦しそうだけど、新しい一面を知る事ができて、不謹慎だけど嬉しいと感じてしまった。