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二人の関係

俺と直輝は4歳の時に保育園で出会った。 まだその頃は両親は健在で可愛い二つしたの弟が家に帰ると待っていて、俺は毎日毎日家に帰るのが待ち通しくて仕方なくて。 それから数ヶ月、不幸は足音も立てずに近づいていた。俺が保育園に預けられて1時間後、両親と弟の陽が乗ったタクシーが事故に巻き込まれたと連絡がくる。 奇跡的に一人残った小さな陽を見て、親の代わりに絶対護ると幼いながらに決意した俺は葬式でも一度だって涙を流さなかった。 泣いたら駄目だって何故かその頃から泣けなくなった。 だけど保育園で仲の良かった直輝は俺に言ったんだ「泣いてるの?」って。 笑ってる俺にそう言ったんだ。 「泣いてないよ?」 「ううん、泣いてるよ」 「え?」 「心が痛いよって泣いてる声がするもん」 そう言って直輝はその小さな両の手で俺の目を覆い隠してきて優しい声で囁いた。 「今は誰も見てないよ、涙さんも見えない」 「え?」 「俺が隠しててあげるから泣いていいよ祥くん」 そう言った直輝の手はとても暖かくて。 俺は塞ぎ止めてた涙が壊れた様に瞳から沢山流れ落ちた。泣いても泣いても止まらない悲しみに、直輝は優しくずっと、黙って抱きしめてくれていた。 散々泣き明けた後に直輝は「祥ちゃんの悲しいことは俺が全部やっつけてあげるからね」なんて言って小さな手で俺の体をもう一度抱きしめてくれたんだ。 そんな直輝に俺はあっという間に懐いてどこに行くにも何をするにもずっと一緒だった。 小学校も中学校もずっと同じクラスで、初めて中学で好きな人ができた時は直輝には沢山応援してもらって。 めでたく初恋である彼女と付き合えた時は俺よりも嬉しそうに笑ってくれた。 でもその後少しして直輝が少しずつ変わっていった。 綺麗な茶色の髪は明るい金髪になり、純粋だった筈の直輝は女の子と遊び回るようになった。 高校に上がってからはいつの間にか綺麗な銀髪に染めた髪に、モデルのようにスラリとした手足、キリッとした瞳は涼やかでいてどこか不思議な魅力があって。 女の子は直輝を見れば一瞬で惚れるほどそれだけあいつはかっこいい男に成長していく。 相変わらず女遊びは激しかったけど、それ以外は何も直輝は変わってなくて寧ろ優しいままだったから。 女の子達も直輝が誰かと付き合う気はないことを承知で皆の直輝と称して寧ろ受け入れていた。 そんな直輝が街で歩いてた日、スカウトされてモデルになったのは高校一年になったばかりの話で。 その時は確か大好きな幼馴染みのそんな話に嬉しくて嬉しくて馬鹿みたいに抱きついた。 それから2年、直輝は雑誌やメディアに乗るほど人気モデルになっていた。街にも直輝のイメージモデルのポスターが大々的に貼られているほど。 直輝が出る雑誌も出る番組も全部チェックしては直輝と顔を合わせた時にあーだこーだ感想を伝えて、その度直輝は照れたように笑ってくれていたのに。 でも、それが全部嘘だった? 本当に直輝が言ったように嘘だったのか? じゃあいつから? 中学生か?それとも、高校なのか? 俺が途中からうざったくなったのか? だから鬱憤をはらすために俺が一番嫌がる方法で俺にやり返したのかな……。俺が、傷つけたんだろうか。 吐きそうだ。 ぐるぐると頭の中を埋め尽くす考えを無理矢理振り払う。 今更考えたって仕方ない。 もう直輝とは戻に戻れない。 分かっていても考えてしまうと 喉の奥がきゅっと締まる。 目の奥が熱くなって鼻がツンとした。 「………俺だけかよ」 俺だけが直輝を好きだったの……、 そう思うとやりきれない気持ちが溢れて止まらなかった。 ーー俺は何処で間違えたんだろう

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