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02
モヤモヤしたまま考えても仕方ないと無理矢理に蓋をして学校の課題を終えると明日の為に早めに就寝した
つぎの日アラームの音で起き上がり支度をして学校に向かう。
しかし今日は制服の為バイクに乗らず学校へと向かった
色々校則が面倒で私服以外の時はバイクに乗るのは辞めていたのだ
最近はずっとバイト続きだった為、制服を着るのも電車に乗るのも久しぶりだ。忙しなく動き、沢山の人で溢れかえる電車に乗り込むと朝の通勤ラッシュに揉まれ目的の駅まで向かった
本当は出来れば電車には乗りたくなかった。
理由はもう明白だ――
「……っ」
朝からご苦労なことに男のお尻を撫で回してくる痴漢のせいだ。この変態達のお陰で電車に乗るのが死ぬほど嫌いになった。
乗る度乗る度運が悪くいつも痴漢に会う
痴漢に合わない日は駅のトイレに引きずり込まれたり、どうしてこんなにも変な人に好かれるのか自分がほとほと嫌になってくる
そう考えてるあいだにもさわさわと撫でていた掌はとうとう俺の尻たぶを思い切り握り揉みしだく
「……っ……ンッ…」
(なにこれ……なんか…体が…)
体はこわばり、心は気持ち悪くて堪らない
だけど確かに腰あたりが甘く痺れてくる
「んっ……ちょ、やめ…て…」
男の手を掴み必死に離そうと試みるが、電車が大きく揺れた拍子に後ろに立つ男は俺の尻のあいだに何やら硬いものを押し付けている
(…え、嘘…これって)
カクカクと腰をふり布の上から割れ目をなぞるそれは間違いなく勃起したチンコだ
よりによって夏服の制服の為男の勃起したチンコの熱が薄いスラックスを通して伝わってくる
気持ち悪い…嫌だ!
頭の中はそれだけで一杯なのに自分の腰あたりをなぞるその手に確かに体は痺れ感じていた
腰をなぞっていた掌が離れたかと思えば男は俺の腰に手を回してベルトに手をかけるとあっという間に外してしまう
びっくりするほど慣れた手つきに俺は驚くがハッとして男の侵入を阻止しようと抗う
だけど俺の力を悠々に無視して滑り込んできたその手は俺のペニスを刺激しながらズボンとパンツを太腿までおろしてしまった
「!!!」
ここ迄過激な痴漢はされたことがなくて今迄なら手首を捻って駅員に突き出してたけど、こんな恥部を晒したままじゃ俺の方がどう考えても不審者だ
そう思っている間にも男の手は俺のモノを刺激し続け、アナルにはさっきから男のモノが何度も何度も擦りつけられている
「…っ…はぁっ…や、めろ…!」
俺が今迄で一番大きく身を揺すり相手に反抗すると後ろに立つ男がクスクスと笑い出す
(え?この笑い方って…)
何処かで聞いたことのある聞きなれた笑い方と声にまさかと思い後ろを振り向いた俺は振り向いた事を酷く後悔した
「…な、んで…」
「ふふっしょーちゃんおはよう」
「んっ…手、止めて…!」
「騒いだらこの恥ずかしい姿皆に見られちゃうよ?」
「は?お前が離れれば済むことだろ?」
「…しょーちゃん、しーっ、ほらあっち側の女子高生達…俺らの事見てるね」
直輝が視線を向けた方を見ると確かに三人組の高校生がこちらを見て何やら楽しそうに顔を赤らめ話している
きっと直輝の事を見て騒いで居るんだろう
一応変装なのか、派手な白髪を隠すように黒のウィッグを被りキャップをつけてマスクをしている
普通の人がしたらなんだあの変な人、となる変装でも直輝がしてると目だけでかっこいいんじゃないか…と思えてしまう
「…お前の…ぁっ…こと、見てる…んだろ…」
「俺かっこいいしね」
「くたばれ…!」
「えいっ」
「んぁぁっ」
直輝の指がアナルに入り込み前立腺を擦りあげる。急に駆け巡る刺激に喉を晒し大きな声を出してしまった
慌てて両手で口を覆い、顔を隠すように俯いた
「うわ?今の声で何人か気づいたっぽいよ?」
「ふぅっ…ん……んん」
「そうそう、ちゃんと声我慢してろよ」
直輝はそういうなり俺の中に埋め込んだ指をバラバラと動かし掻き回す
「んっ………ふっ…んぁ」
「しょーちゃんのペニスからよだれ出てるの分かる?」
直輝は俺に尋ねながら知らしめるようにわざとペニスの先端ばかりを撫でまわす
必死に射精しないようにハァハァと肩で息をして耐えていたが、顔をあげたとき隣のサラリーマンが俺の事を見ているのに気づいた途端震えが止まらなくなり直輝の手に白濁液を射精してしまった
「?????っ!!!」
「視姦されてイっちゃったの?」
直輝の意地悪な言葉に首を振り否定をするがそんな俺を一蹴するかのように鼻で笑い嘲笑する
「嫌がっても体は素直だな」
「もっ…や、めて…」
「自分だけイったら終わり?」
「んっ…はぅ…」
「玩具は俺を楽しませなきゃ」
直輝は妖しく俺の耳元で笑い耳たぶを甘噛みすると、俺のアナルにチンコを突き刺した
「んーーーっ…んんぅ??っ!」
直輝の熱く大きいものがメリメリと狭い内壁を掻き分けて俺の中に入ってくる
慣れないその痛みに思わず声をあげそうになり必死に唇を噛み締めた
ズッ ズズッ
俺の中を無理矢理に割いて埋め込まれる度にうまく息が出来なくて体から力が抜けていく
「なっ…おき…」
「しょーちゃん俺のちゃんと咥え込めたね偉い偉い」
クスクスと後ろで笑う下衆なやつを思い切り殴り飛ばしてやりたいのに俺の体は情けなくカタカタと震えるばかりだ
イライラを募らせているあいだも息付く暇なく直輝がゆっくりと挿抜を始める
「んーっ…はぁ…んんーーっ」
挿しこまれる度にお腹が持ち上げられるような圧迫感で苦しい、抜かれる時はぞくぞくと背中に嫌な刺激が走り震えて仕方ない
(っ気持ち悪い!)
「やっ…め、て…」
「ダーメ」
直輝は楽しそうにそういうなりゆっくりだった抽挿にリズムを付けるようにどんどんと早めてくる
「んっんっ…んっ…ふぁ…ん」
「しょーちゃん、隣の人も前の人もお前のこと見てるのわかる?」
直輝に耳元でそんなことを言われて霞んだ視界の中言われた方を向くと確かに男と目が合った
キュッン
見られていると知った途端に思わずアナルを締めてしまい直輝のものを一層感じ取ってしまう
「ははっ!本当虐め甲斐のあるやつ」
「んーー!…な、お…」
「っん…」
「なっ…お……ぁん…直…や、直…」
苦しくて怖くて惨めで、
心が嫌ってほど締め付けられる。
どうしてこんな事になってるんだろう…
直輝はそんなに俺のこと嫌いなのかな…
そう思うと昨日押し殺したはずの悲しみが再び溢れかえっくる。
悲しくなって思わず昔の呼び方で直輝を呼び続けては辞めて欲しくて懇願をする事しか出来ない
「なっ…お…はぅっ…や、めて…直っ」
「…ッ…くっ…出るっ」
「んぅ????っ」
直輝はぐっと腰を掴み最奥を突き上げると俺の中に白濁液を吐き出した
はぁ、はぁ、と耳の後ろで直輝が射精の余韻に浸ってるのか甘い吐息を漏らす
俺は直輝の息を聞きながらぼんやりとただ冷えてく体と心でもう本当に修復不可能になった俺達の関係がどうなっていくのか考えていた
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