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朝からバタバタしたけど学校にはちゃんと間に合い、体は少しだるいけどそんな生活に慣れて来たのかちゃんと授業も実習も集中できた 学校で仲良くしてる何人かの友達には案の定首を見られてはからかわれて、 「祥の彼女独占欲やべー!」なんてケラケラ笑っては大声で話してたけど、彼女でもないしなんだか気まづくて笑って流していた お昼時間になり未だにいじってくる友人に流石にうるさいと注意しながら高校、専門共有の食堂で昼ごはんを食べていると、後ろから急に誰かの腕に包まれ肩を抱かれ驚いた 「うわあ!」 「祥のお弁当美味しそう」 「驚いた…あ、瑞生さん!」 「やっほーおはよう」 「…もう昼ですよ、それに急に背中狙わないでください」 「……んーだって祥の彼女さんがつけた熱烈なキスマークに妬けちゃったから」 そう言って微笑む瑞生さんはここの学校の専門学生で今年卒業したら俺が働いてる美容院に就職が決まっている先輩だ 「…妬けちゃったって……あ、瑞生さん今日は美容院来るんですか?」 「うん、行くよ…祥は来る?」 「はい!今日も雑用です!」 「そっかそっか、皆天使に会いたいから喜ぶよ」 「……あの、その天使って呼び方本当に…」 「ふふっごめんね?ついつい意地悪したくなっちゃうから祥は」 瑞生さんはクスクスと笑い俺の頭を撫でるとふわふわとどこかに行ってしまった 掴みどころがない瑞生さんはこの学校でかなり注目を浴びてる 性格も猫のようだし見た目も人の目を集めるくらいかっこいい。………でも直輝のがかっこいい… そこまで考えて俺は自分の考えてることに驚き頭を振った (何で直輝が出てくるんだよ……それと…なんか怖いんだよな、瑞生さん…) 瑞生さんの事は好きだし尊敬もしているけど何かちょっとだけ危ない匂いがする気がして話すときはいつも緊張していた でも今迄だって瑞生さんには沢山お世話になったしいい人だったし俺が勝手に壁作ってたらダメだよね、今日は沢山瑞生さんと話そう! そう目標を立てて友達と談笑しながらお昼は過ぎていった 午後の授業も終わり、学校を抜けるとそのままバイト先に向かっていつも通り先輩達の仕事を盗み見ながらお手伝いをした 今は物凄く混んでいた店が嘘のように静まり返って、閉店作業を皆で行っている 先輩達はシャンプーの練習だったりフォームの確認だったり自分のステップアップの為に練習をしていて、俺は先輩達の邪魔にならないように床を磨いていた 「おー祥お疲れ」 「あ、オーナーお疲れ様です」 「床磨き終わったらカットの練習見てやるよ」 「本当ですか!オーナーありがとう!」 「おう!…それよりそれより、お前も彼女出来たんだな!おじさん心配してたよ!」 「彼女…?」 「彼女につけられたんだろ?その首元にたっくさん付けられてるキスマーク!」 オーナーにニヤニヤと言われて今朝直輝に付けられたキスマークの事を思い出すと慌てて首を抑えた 顔が赤くなってきて恥ずかしさに狼狽えているとオーナーの声を聞いた先輩達が面白がって集まってくる 「なになに?!天使祥ちゃんに彼女?!」 「どんな子?!どんな子なの?!」 「とうとう誰かのものになったのか…」 なんて各々何かを叫びながら集まってきてその凄まじさに圧されてしまう 「…いや…彼女じゃ…」 俺がひきつった笑顔でそう答えるともっと先輩達のざわめきが大きくなった 「はあ?!彼女じゃなかったら夜遊び?!」 「祥ちゃんいつからそんな子なったのよー」 「いや…そうじゃなくて……秘密です!」 まるで今からとって食われるかのように取り囲まれて怖くなり逃げ出そうとした時オーナーにそれを阻まれた 「祥〜たん〜オーナー命令ね、何があったか話してみ?」 そうニコニコ笑いながら言い寄ってくるオーナーの目は真剣で、これは言うまで帰して貰えないと思った俺は当たり障りない事だけを話した 「2ヶ月前くらいから…小さい頃から幼馴染みだった子に…その…えっと…」 「なんだよ!早く言え!」 「〜〜〜〜っ…お、襲われ…て…」 「襲われた?!」 「祥ちゃん食われちゃったのか!」 「わーー!!大声で言わないでください…恥ずかしい…」 「…俺が襲いそうだわ…」 「オーナーなにか言いました?」 「あっいえ何も…しかし、まあ綺麗な顔して凶暴な祥をよく襲えたな」 「………綺麗とか言わないでください」 「悪かったよ睨むなって!それでそれで?」 「……いろいろ揉めたんですけど、その時はその子の本気さに少し揺れて…ずっと友達としてしか見て来なかったから…少し時間欲しいって」 「なるほどな〜2ヶ月前って丁度、お前が元気ねーときか」 「あっ…ご迷惑おかけしました…」 「いいよんな事気にすんなよ!それで今はその子と付き合ってねーのか?」 「………はい……なんていうか…そういう話はあれっきり出てなくて…後その子凄いモテる子だから俺とこうなる前から多分…色々…」 「プレイボーイならぬプレイガール!祥も肉食女子には勝てなかったか〜」 オーナーはケラケラと笑うと俺の肩を組んでこれまたケラケラと大きな声で一番気にしていた事をバッサリと言い切る 「要するにセフレ状態なわけね!」 オーナーがバッサリと言い切った言葉に先輩達も「あ〜言っちゃったよこの人は〜」とそんな顔してみていた 皆の反応を見てやっぱりこういうのをセフレっていうんだと思うとまた胸がキリキリとする 俺が皆の反応を見て少し落ち込んだのを気づいた女の先輩に 「最近好きって言われてるの?」と聞かれて考え込んではまた落ち込んだ 「……言われてない…です」 「………………」 俺の答えに先輩達はあちゃ〜と気まずそうな顔をしている 「……祥ちゃんは好きなの…?」 「…友達の期間が余りにも長くてどこからが恋愛なのか曖昧で」 「祥ちゃん、一度その女の子と話した方がいいかもね?」 「ですよね…」 「うん…祥ちゃんの友達だし、そんなことはないと思うけど…体で満足しちゃう前にちゃんと軌道修正しないと…」 「……はい…今度あったら話してきます」 「まあー!祥!恋愛は他にもあるんだからセフレだったら忘れて他の恋愛探せよな!ほら!話は終わり〜祥が解決したら皆で飯でも行くか!」 オーナーはガハガハと笑いながら俺の背中を何度も叩いてきた、でもそうやって暗い空気を一気に明るく持ち込めるオーナーのそういう気遣いは心から凄いと思う 「祥、また何かあったら相談しろよ…皆茶化してはいてもお前が元気ねーとき本当に心配しまくってたんだからよ」 「……ありがとうございます……オーナーも先輩達も俺本当に好きです」 「………祥!!もしその子がダメだったら俺のところ来いよ!祥みたいに美人なら俺男でもいける!いや寧ろ好み!」 「……………オーナーセクハラでいつかお巡りさんに捕まればいいと思います」 「……そんな冷たい目で見ないでよ…」 そう言ってオーナーと話しながら閉店作業は無事終わって、カットの練習を見てもらい帰る頃にはすっかり日付を超えていた

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