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「直輝…好き…」 「………」 「俺は、直輝が好きだよ」 「………」 俺を抱きしめている直輝の腕が強く強く力を増していく 「…聞こえてる?…直輝が」 何も答えない直輝の顔を見上げてもう一度口を開いた時口を塞がれた 熱く、熱く、体温を混ぜるように俺の口の中を動き回る直輝の舌に身を委ねて必死に追いかける キスに溶かされて体中が甘く痺れてきたとき唇に何か雫が伝いこぼれ落ち、口の中にしょっぱい味が広がった その雫は何度も何度も俺達の唇に染み込み、それが直輝の涙だとわかったとき俺の中で何かが溢れだし掻き回されてなにかも全てが溶けきった 直輝の涙に混ざり合うようにして俺の瞳から涙が零れる 目の前にいるこの人が愛しくて堪らない 俺の顔を包ま込んで必死に口付けをしてくる弱くて強い繊細なこの一人の人間が死ぬほど好きで好きで堪らない その気持ちが溢れ出て止まらないように涙になって零れ落ちる 「……祥、好きだ…っ…ずっとずっとお前だけが好きだった」 「っうん……うん…待たせて、ごめんね…俺も、好きっ」 濡れた瞳がキラキラと輝いている 切な気に歪むその表情が綺麗でいて儚い 震えているまつ毛が濡れている その後ろに広がる沢山の星空がまるで直輝を照らしているようだった 俺は直輝の頬を包み込むと再び俺から触れるだけのキスをした 「ふふっ直輝のキスがしょっぱい」 「うるせえ」 「……直輝、好き」 「ああ、俺はもう随分前からお前だけが好きだ」 「…………これからも?」 「…これからも、お前しか好きにならない」 「………俺も」 「……おせーんだよ俺の事求めんの」 「少し焦らしたくらいが燃えるでしょ?」 「ばーか、焦らしすぎて襲っちまっただろ」 直輝が意地悪な笑みを浮かべてそう呟く 俺も直輝に笑いかけると、 どちらからともなく引き寄せられるように再び星空の下でキスをした 何度も何度も確かめ合うように、 これが夢じゃないかと確認するように お互いの体温と鼓動を溶かし合うような甘くて涙の味がするキスを何度も何度も輝く夜空の下で交わした

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