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ゲームセンターを出たあと同じショッピングモールにあった直輝が専属モデルをしているブランドの服屋の前を通った モデルの直輝が俺が見たことないような表情をして写っているポスター ……この直輝やっぱり好きだなぁ 歩きながらふと立ち止まってそのポスターを見つめた 「祥?」 「……この直輝好き」 「……」 「…直輝?」 「祥のこと考えてた」 「え?」 「この時まだ俺、祥に気持ち隠してた時」 「………」 「お前のことで頭いっぱいで破裂しそうな時期に撮ったやつだわこれ」 「……」 「…すげー女々しい顔してんのにカメラマンがこれゴリ押しでさ…俺はあんまり好きじゃなかったけど祥に好きだって言われるなら価値あったかもな」 隣でその頃を思い出しているからなのだろうか少し遠くを見て直輝が思い出すようにして俺に話してくれた さっき俺ばっか女々しいって思ったけど…直輝もそんな時あったんだ… 直輝は女々しいって言うけどこの表情凄く好きだ 余裕の中に少し焦れた感じがあってどことなく儚い 「………直輝」 「ん?」 今なら素直に好きって言えるかも… そう思って直輝を見つめあげたときショップの店員さんが声をあげた 「……あの…天使直輝さん…ですか?」 「……」 「…あ」 俺と直輝の空気が一度止まるのがわかった しかし直ぐに直輝はキラキラと眩しい笑顔を浮かべるとその男の人に笑い返す 「はい、今日は友人と来ているので出来ればご内密にしていただけますか?」 キラキラと爽やかに歯を見せながら笑う直輝は俺が見てきた意地悪な笑顔でも余裕満々の笑みでもない それを聞いた店員はどっと興奮して静かにする事を何度も頷き承諾してくれた 「あのっあのっ!俺ファンなんです!天使さんがこのモデルをやったから俺ここでバイトしていて!」 「あははっそんなことを言ってもらえるなんて嬉しいです、こんな僕ですけどこれからもよろしくお願いします」 直輝はペコリと頭を下げてその男の人に挨拶を返す ………芸能人…すごい… ずっと幼馴染みをしてきたから当たり前に隣にいるけど他の人からしたら直輝は特別な人間なんだ… なんか俺…遠いな……… 男の人に笑顔でサインをしている直輝を見つめながらぼんやりと考えていた 最初は静かに二人だけで話していたけど何かと人が立ち止まり出してわらわらと直輝と店員さんを見つめている その立ち止まった高校生グループの一人が大きな声で「あれ天使直輝じゃない?」と口にした 黙って見ていた皆もそれでやっぱり?!と声をあげた途端直輝の周りに走って集まってくる やばい! 流石の俺もなんとなくこれは危ないんだとわかって直輝の元に駆け寄った時その軍団の中から誰かに手を引っ張られた 「っ?!」 がくんっと肩を引かれてびっくりして相手を見るとそれは直輝で、人差し指を立ててシーっと俺にジェスチャーしてくる それに何度も頷くと直輝はおしくら饅頭状態になっている人ごみの下からくぐり抜けると俺の手を引いて走り出す うまく抜け出せたのか手をひかれながら後ろを向くと未だにそこに直輝がいると思って騒いでいた 大きなデパートを抜け出して狭い路地に入ると二人で息を整える 「……危なかった」 「………」 さっき迄の笑顔は何処へやら腹黒い顔をして直輝がそう呟いた 以前一度直輝はファンが嫌いなのかって聞いたことがある 直輝は 「好きだよ、俺一人でやったって意味ないし笑顔見てるのは好きだし……ただ、ミーハーに常識がないのは人として困る」なんて言っていたことを思い出して、ああきっと揉みくちゃにされた時何かしらされたんだろうと思う 服の汚れをパンパンと取り払うと直輝は変装用のカツラを直して振り向いた 「祥怪我ない?」 「俺?ないよ」 「……よかった」 直輝は心底ほっとすると手を引いて歩き出す 「…そろそろプラネタリウム始まる行こう」 「うん」 そう言いながら日がすっかり落ちて薄暗くなった街を手を引かれて歩く 男だからとかもあるけど、 それ以前に直輝はモデルで芸能人だ こうゆうのとかも気を付けなきゃいけないのに俺が外でデートしたいとか言ったから直輝はわざわざ出てきてくれて でも結局こうなっちゃって俺直輝にわがままばっか言ってる 「…祥」 「へ?」 「…俺が今日外出たのはお前とこうやって普通のデートしたかったから」 「えっ」 「だからお前のわがままとかじゃないんだから気にすんなよ」 「…………直輝」 俺は一つも気持ちとか漏らしてないのに直輝はいつも俺が思って気にしてることに気づいてくれる 「……直輝、俺何か力になれてる?」 「……」 「直輝にばっか無理させてない?」 俺が俯き不安に思うことを口にした すると先を歩いていた直輝が立ち止まり振り返る 「…俺が今どれだけ幸せかわからない?」 「え…」 「祥と付き合えてこれ嘘なんじゃねーかって思うくらい人生で今が一番満たされてる」 「でも」 「でもじゃないよ祥…お前と色んなところに行って笑って思い出作る事が俺の幸せだから隣で今日みたいに楽しく笑ってくれるだけでいい」 「……」 「…それでも不満ならもうちょっと素直になってくれたら尚良しだな、特にエッチの時」 「なっ、またすぐそう言う事!」 いきなり直輝がそんなことを言い出すから悲しい気持ちがどっかに飛んでいく ヘラヘラと笑って手に指を絡めて歩き出す 「直輝、人に見られるよ!」 「んー……祥」 「なに…?」 「いつか二人だけで海外に住まない?」 「へっ?!海外?!」 「そっ、お前と俺の事誰も知らなくて誰も気にしない場所で二人でのんびり住む」 「………」 「ふっ、まあいきなりこんな話されても困るよな……でも俺の最終的な夢はそこだから覚えといてよ」 「……うん」 キラキラと光出した夜のネオンが明るかった あの日告白をして歩いた自然の光とは違う人工的な眩しい明かり その中で包まれて直輝に言われた言葉は驚いたけどでももし本当にそんな日がきたらいいのになんて思った 現実は難しいだろう なかなかそんな思い通りに願った通りにはいかないだろうけど直輝の未来に俺もいた事がただ嬉しかったんだ それが今だけの気まぐれでも一瞬だけでもそう考えてくれただけで嬉しかった 「チケット貸して」 「はい」 プラネタリウムにつくと直輝が受付にチケットを出して開場を始めた中に入る 一番後ろの端っこ 視覚になっていてここなら誰にもバレないなって場所に座った ワクワクとこれから始まる夏の東京の夜空って内容の30分のプラネタリウム 昔よく地元の小さなプラネタリウムに来ていた事を思い出して久しぶりのこの感覚にドキドキする 元々暗かった部屋の中がもっと暗くなり心地いいオルゴールのメロディが流れると天井にめいいっぱいの星空が浮かびあがった 「………綺麗」 偽物だと分かっていても今の技術は凄くて本物の星空を見ているようだ 一つ一つがそれぞれに輝きを放っている ナレーションの説明通りに興味津々で星を見ていたら肘掛に置いていた右手を直輝に撫でられた 「っ…直輝…?」 「しーっ」 静かに、ってジェスチャーを直輝が俺に向かいしてくる 俺は壁と直輝に挟まれて座っているから逃げようにも逃げられない 「直輝…くすぐったい」 「……ちゃんと前見ろよ」 直輝になんでかそう注意される お前が変な触り方するからだろっ! そう思ってはいても俺達以外にも何人かお客さんがいて怒るにも怒れない 手だけならいいかと思い仕方なく視線を前に戻して上を見上げる 未だに右手を撫でまわすように直輝がくすぐってくる 指のあいだのつけ根をなでられるだけでビクッと肩が揺れる なんだかそれだけの刺激なのに腰がぞわぞわしてきて落ち着かない やっぱり辞めさせよう、 そう思って直輝を向こうとした時思わず変な声が上がりそうになった 直輝が俺の乳首をシャツの上から擦りあげたたから いきなり敏感な所を布越しに擦られて前に屈んでしまう 声を出さないようにおもむろに両手で口を抑えて声をひそめた すりすりと微かな力で撫で上げられたせいで乳首が勃ち上がってきたのがわかる 直輝もそれに気づくとただ撫でていた手のひらを離してあろう事か勃ち上がった乳首を抓り出した 「っンーーー」 ビクビクビクと腰がはね上がり屈んでいた胸をそり返して反応してしまう

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