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03
「祥、ベット行こうか」
「うんっ!抱っこ〜」
腕を広げて待っている祥を抱きしめてソファから立ち上がる
俺の体に抱きつき腰に足を回して祥はキャッキャと楽しそうに笑っていた
寝室までコアラみたいに抱きつく祥を運んでベットの上に下ろそうとした時祥にワイシャツを思いきり引っ張られてバランスを崩してしまった
「ーーっ…あ、ぶね…」
「直輝ぃ…」
「急に引っ張ったら危ないだろ」
「……ごめんなさい…」
シュンとしている祥が可愛くて少し虐めてやりたくなる
「祥は今日ちょっとお転婆過ぎるからお仕置きしよっか」
「おし…おき…?」
「そう、お仕置き」
俺はにっこり笑うと前に用意していた玩具を取りにベットから降りる
祥はなんだか不安そうに眉をはの字にして静かに俺を見ていた
確かここに…
ガサガサと棚を探ると前に買った尿道バイブを取り出す
玩具を怖がる祥にこれはまだ早いかな〜て思ってたけど今日の祥なら大丈夫だろう
そう思い、お仕置きと称して今日はこれを使ってみようと思った
ベットに戻り祥と向き合い座る
「祥洋服脱ごうね〜」
「うんっ」
祥はそれだけを言うと自分で脱ぐ気はないのかただ笑ったまま俺を見上げる
祥が子供に戻ったみたいでさっきから胸がきゅんきゅん煩くて仕方ない
「祥ばんざーい」
「ばんざーい!!」
言われたとおりに万歳をする祥の服を脱がしてやる
「はい、じゃあ今度はズボンも脱ごうね」
「うんっ」
膝立ちになる祥の腰を掴みズボンと下着を下ろすと勃ち上がったペニスが勢い良く現れた
「ンゥッ」
「祥今ので感じちゃったの?」
「…うん…だってぇ恥ずかしいんだもん…」
祥はそう言いながら裸で女の子座りすると股間を隠そうともじもじする
そういうのが俺を煽ることになるって知らない祥があざとくて可愛い
祥を引っ張りベットヘッドにもたれかかった俺の足の間に座らせて後ろから抱きしめるように祥のチンコを上下に扱く
直ぐに甘い声をあげ、頭を俺の肩にもたれかけて祥が悶えだした
コプコプと尿道口から溢れるガマン汁を確認すると尿道バイブにローションを垂らして用意をはじめる
「んっ……もう終わり?…オチンチンくちゅくちゅもうしないの…?」
「んー、祥にお仕置きしないとだからね〜」
「……お仕置き…痛い…?」
「ふふっ、俺が祥に痛い事するわけないだろ?」
不安そうに俺を見上げてくる祥のオデコにキスをする
安心した顔をする祥の頭を撫でてやりもう一度チンコを数度扱くと勃ち上がったチンコの先に尿道バイブをあてがった
「なお…なに…なにこれぇ?」
「祥のいけないオチンチンを叱る為のもの」
「や、やだぁ…やだ…直輝のじゃないやだぁ」
酔っ払ってる祥も通常運転の時と変わらず同じ事を漏らして玩具から逃げるように腰を引く
「祥動かないで、オチンチンの穴怪我したくないでしょ?」
「でっでもぉ…」
「祥?お仕置きするって言ったよね?」
「うぅ…っ」
祥が泣きそうな顔をして顔を歪める
可愛いくて堪らない
大きなたれ目に涙が浮かび出し舌で舐めてやる
俺の首に必死にしがみついている祥の足をM字に開かせ見やすくするとつぷと少しだけバイブを尿道に突き刺した
「んんっ」
甘い声をあげた祥を確かめ深く突き刺そうとした時うえーんと祥が大声をあげて泣き出して驚く
ギョッとしてまさか傷でも付けたかと思い浅くいれた玩具を抜き出し投げ捨てると俺の首に顔を埋めて泣いている祥を抱きしめた
「祥っごめん!痛かった?!」
「うぅっ…ちがっ……ヒック」
「怖かった?ごめん、そんなに泣くほど怖かったのにごめんな祥」
幼い子のようにえんえんと泣き出し涙をボロボロと零す祥を抱きしめてあやす
玩具をあれほど嫌がっていたのに虐めすぎたやり過ぎたと思って本気で反省した
「祥…ごめん、もう玩具は絶対使わない…泣かせるほど嫌なのにごめんな…そんなに嫌な思いさせてたのに気づかなかった」
「うぅっ…ちが、う…のぉ…」
「ちがう?」
「おれぇ…っ……直輝以外のでっ…っうう…きもちぃのやらのにぃ…玩具つかうとっ…きもちぃくなっちゃうからぁ…っ」
祥はヒクヒクとしゃくり上げながら涙で濡れた目で見つめあげて必死に話してくれた
痛かったわけじゃないと聞いて少しだけ救われる
「祥…泣かないで……いいんだよ、気持ちくなってほしいから…俺使ってたんだから……でも玩具が怖いのは変わりないだろ?だからもう使うのやめよ、ね?ごめんね祥」
赤く染まり出す祥の目もとにキスをする
「こわっ…いのは……玩具じゃなくてぇ…うぅっ」
「……祥?どうしたの、話せるなら話して?」
一度止まりかけた涙がまた溢れ出しうわーんと泣き出す
どうしてまた泣き出してしまったのかわからなくて俺も必死に祥の背中をさするしかなかった
「なおにぃ…嫌われちゃうからぁっ」
「え、俺に?」
やっと何とか話せるまでになった祥が嗚咽を漏らしながらそんなことを言う
俺が祥を嫌う…?
一体どう思っているのかと思いぽんぽんと優しく祥の背中をさすりながら次の言葉を待つと少しして再び口を開いた
「俺がぁ…っ……なおの以外で…玩具でっ…気持ちくなってたら…っ……なおに、っ……嫌われちゃうからぁ…っ」
「………だから玩具怖かったの?」
「っ…うん……誰でもっ、きもちくなっちゃうやつなんだって……なおに引かれるのいやだぁっ……俺はっなおにしかそんなことされるのもっ…触られるのも…意地悪されるのも嫌だもん…っ…なおだからだもんっ」
祥はそう言うと再び涙を流す
首に抱きついて震えている祥を抱きしめて不謹慎にも口が緩んでしまった
要するに玩具で気持ちよくなってるのを見られてそんな祥を俺が嫌うと思って、嫌われるのが怖くて玩具を使うことを怖がってたんだと
最近こうやってたまに棚からぼたもちみたいな感じで祥の思ってることを聞くことがあるけどいつも天邪鬼で好きとも言ってくれない祥がこんな事を思っていたと聞かされてニヤケてしまう
昔から俺は好きだったし祥と付き合い出してまだ1ヶ月そこらだ
そう簡単には俺の事好きとも思ってくれてないだろうし、もしかしたらまだ家族愛の延長線上に俺はいて
祥がそれに気づいたら俺はいつか捨てられるんじゃないかって思っていた
男を好きになるなんて俺自身だって最初は酷く否定もしたし有り得ないってずっと自分を受け入れられなかったんだ
だから祥がそうなってもおかしくないし、寧ろ自然のことなんだと思う
そうすれば自然と俺と抱き合うことも嫌になるし、普通に女の子へと目も行くだろう
元々祥を狙う女の子は多いんだし学校でだってモテてるだろうし
だからもしそうなったときは俺こそ祥を引き止めたら駄目なんだと思ってた
あの日、キスマークで祥と喧嘩した時祥が言っていたことそのまま俺だって祥に思っていた
無理矢理祥を抱いて、消えようとしたからそれに怯えて恋心を間違えてるんじゃないかって
それに元々天邪鬼だった事も素直じゃない突っ張る性格だった事も知っていたけど俺が好きだと言っても祥から言うことなんてほとんど無い
俺が無理矢理に言わせるか、わざと悲しいふりをした時だけ
祥の口から自然と聞いたことなんてほんとに片手で数えられるほど
ぶっちゃけ俺だって馬鹿じゃない、言われてない事に気づく度もう本当は祥は愛想でもついてるんじゃねーかって不安になってたりもしたけど
今日もそうだしキスマークの日も、
祥から好きだと聞かされて、祥が不安になっていることの中心に俺が居る事に物凄く嬉しさを感じてしまう
大切にしたい恋人が泣いてて喜ぶなんて俺も相当腐ってる人間だななんて思うけど嬉しい
祥もそんなこと思ってるんだって思うと嬉しくて堪らなかった
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