直輝に抱きついたままぼんやりと余韻に浸っていたとき急な刺激に体が大きく跳ねる ｢やぁあっ！ダメっ！ダメぇ…！｣ ｢祥我慢して｣ ｢なにッ…？！くるひっい…｣ イったばかりの敏感なペニスを直輝が亀頭を包み込んで容赦なく擦りあげる くすぐったいような痛いようなよくわからない腰が引けるようなその刺激に苦しくて堪らない いやいやと首を振っているのに至る所にキスをして宥めてきてもペニスを扱く手は止めてくれなかった ｢ーーーーっ？！｣ ｢もう少しみたいだね｣ ｢ひぃっ？！なにっ…！やらっ！はなひてっ！やらぁっ！｣ ｢大丈夫大丈夫、祥、大丈夫だから手に集中して？｣ ｢んぅ〜〜〜〜ッ！！なんれっ…うぅっくるひっ死んらうよっ…｣ 腰の奥がズクズクと疼いて弱く敏感な亀頭を揉みこまれてくすぐったくて堪らない 目眩がするほどの容赦ない攻めに半ば反乱狂になりながら悶えていた やがて苦しいだけの刺激の中に違う感覚が沸き上がってくる 感じたことのない変な快楽が生まれてきてそれが怖くて益々逃げだしたいのに、直輝に優しく名前を呼ばれて頭を撫でられてしまっては我慢するしかなかった ｢ぁぁあっ！ああっ！くるっ…！なんれっ…ああっん｣ ｢祥出していいよ｣ ｢や、やらよぉっ…！怖ぃっ…ああっ！あああーーっ！｣ クチュクチュと粘着質な音が大きくなって直輝の手に少しだけ力が入った途端射精感とは違うまた別のものが尿道をかけめぐる 腰の奥から疼くようにして沸き上がってきたその快楽を押さえ込むことができなくて力が抜けた途端に透明な水がペニスから吹き出た 直輝の手が上下に扱く度に尿道から勢いよく水が溢れては自分の顔にふりかかる 目が驚きのあまり見開き痙攣をし続けながらも、それでも必死に直輝を求めては強烈すぎる刺激に意識が飛びそうだ ｢ひゃらぁぁっ！出てりゅうっ！んぁあっ！｣ ｢祥エッロ｣ ｢やぁあ…っなにこれえ…ッ！んぅ〜〜〜ッ｣ 気持ちいいのか苦しいのか分からないほどその刺激は大きすぎて直輝にしがみつく 全てを出し終わりペニスから何も出なくなってから直輝の手がやっと離れていった 強烈な刺激に身体も心も放心状態のままで力が入らない だけど、段々と頭がハッキリしてきて今起こった事を思い返した途端羞恥で涙が溢れた ｢……………ッ……ッ！！｣ ｢祥？｣ ｢……〜〜〜ッ！馬鹿ぁ…ッ！うぅ…｣ ｢あははっ泣くなよ｣ ｢馬鹿ッ…！嫌いッ…やだって…言ったのに……お漏らし…ぅうっ…俺っ……お漏らし…なんか…ッ｣ ｢痛い痛い｣ グズグズと涙が止まらなくて、ギュッと抱きしめてくる直輝の顔を手のひらで押し返す 初めてのその刺激にもこんな年してお漏らしをしてしまったことも何もかもが頭が追いつかなくて混乱する どうしてお漏らしするまで虐めるんだよって直輝に言いたいのに嗚咽が止まらなくて泣いていると 困ったように笑った直輝にさっきよりも強く抱きしめられた ｢祥あれはお漏らしじゃないよ｣ ｢うっ嘘だ…ッ……おしっこだったもんッ｣ ｢違うよ潮を吹いたんだよ｣ ｢それだっておしっこだよ馬鹿ぁ…！｣ 何を言われても今起きたことがあまりにも自分にとって過激で恥ずかしくて堪らなくて否定してしまった ｢ふはっ拗ねてるな〜｣ ｢もうやだぁ…ッ…意地悪ッ馬鹿！｣ ｢だって祥の潮吹きするところ見たかったし？｣ ヘラっと笑って直輝がいう 全く謝る気が無い直輝に尚更ムカっとした ｢…………ッうぅ…許さない…っ｣ ｢ごめんね？でも可愛かったよ凄く｣ ｢…可愛くないっ！｣ ｢可愛かったって、とろっとろな顔して涙流して………祥エロいし可愛いし他の人にそんな顔見せちゃダメだからな？｣ ｢〜〜〜ッ！こんな姿見せれるかバカ！｣ ｢ふふっなあ機嫌直せよ、大好きだよ祥｣ ｢……ッグス………ッ…ほんとに………本当にお漏らしじゃないの…？｣ ｢ほんとだよ、男でも潮吹けるんだよ｣ ｢……嘘じゃない？｣ ｢うん、嘘じゃない｣ ｢……俺の事嫌いになってない…？｣ ｢なんで嫌いになるんだよ｣ ｢…だって……おしっこ……｣ ｢だーからあれは潮吹きだってば、もう一回するか？｣ ｢〜〜ッしない！｣ にいっと笑いかけてくる直輝の腕に恥ずかしさに耐えられなくなりまたガブッと噛み付く するとまたケラケラと笑うからどうしたらいいか分からなくなって、怒っていた気持ちがどこかへと飛んで行ってしまった ｢しょーちゃんっ、また潮吹き見せてね｣ ｢…………｣ ｢今度はちゃんと祥に聞いてからするから｣ ｢…………｣ ｢祥も気持ちよかっただろ？｣ ｢――ッ………うるさい…！｣ ｢あははっ顔真っ赤〜気持ちよかったんだ〜｣ ｢もう！うるさい！｣ ｢はあー可愛いなぁもう…祥大好きだよ｣ ｢今は嫌い｣ ｢じゃあ、いつもは？｣ ｢…………好き｣ ｢〜〜〜〜っ！｣ 小さくボソボソと答えるとニヤニヤと顔を緩めて、直輝が嬉しそうに笑ってぎゅうっと抱きしめる力を強める そのまま抱きしめられたまま骨が折れるんじゃないかってくらいキツくキツく抱きしめられたまま沢山キスされた ｢………直輝今日、甘えん坊｣ ｢うるさいよ祥｣ ｢…………甘えん坊｣ ｢もう一回潮吹きたい？｣ ｢……やだ｣ うりうりと頭にオデコをくっつけてくる直輝を見てそう思った いつもは俺が直輝の手のひらで転がされて泣かされてイカされてもう好きなようにされてるけど今日はいつもと違って直輝から擦り寄ってくる ちょっとだけ何かあったのかドキッとした ｢……直輝？｣ ｢ん〜？｣ ｢なんか…あった？｣ ｢ふっなんもないよ〜｣ ｢………嘘だ｣ ｢……まあ、ぶっちゃけ祥の周りにいる人が羨ましいなって｣ ｢え？！｣ ｢昔からだし今更どうのこうの言うつもりはないけど、やっぱり祥が色んな奴に触られてんのはムカつく｣ ｢………｣ ｢まあ祥がそれだけ愛されてるって事だから俺も嬉しいけど、やっぱりたまにはな｣ 頭の上に顎をのっけた直輝が俺のほっぺたをむにむにと触りながら言う 美容室の外で待ってるときに見てたのかな……… あんなに余裕綽々な態度だったくせに、そんなこと思ってたんだと思ったら不謹慎だけど少しだけ顔がゆるんだ ｢うふふっ直輝それってヤキモチ？｣ ｢んー｣ ｢ねえねえヤキモチ？｣ ｢はいはい、ヤキモチですよー｣ ｢その言い方可愛くない｣ ｢俺が可愛くてどうすんだよ？淫乱しょーちゃんっ｣ ｢いっ淫乱じゃない！｣ ｢どこが？潮吹きまで出来ちゃう淫乱だろ？｣ ｢〜〜〜っ！｣ ｢でも大好きだよ｣ ｢………俺も｣ ｢ふふっ知ってる〜｣ ｢……俺は直輝よりも直輝の事好きだからね｣ ｢ははっ 張り合ってどうすんだよ｣ ｢だって…！…兎に角そうなの！｣ ｢はいはい、ありがとう嬉しいよ｣ ｢………本当だよ｣ ｢うん、幸せだよありがとう｣ そのままギュッと抱きしめられて、熱が冷めるまで二人で話しながら暫くして直輝が色々と用意してくれて俺の体を綺麗にしてくれた ｢後は帰ったら直ぐに風呂入ろう｣ ｢うん、ありがとう｣ ｢勿論一緒に入ろうな｣ ｢いいよ｣ ｢ふーん？今日は嫌がんないの？｣ ｢……直輝がヤキモチ妬いたから今日は優しくしてあげるの！｣ ｢あははっバーカ｣ ｢バカは直輝だろ｣ ｢まあね｣ クスクスと笑いながら手を繋ぐ ゆっくりと砂浜を歩いてあいも変わらずその日も、からかわれて笑って普段と変わらないけど何よりも特別な時間が緩りと過ぎて行った 穏やかな海の漣がキラキラと輝いている 心地よく吹く潮風の匂いも、 隣で優しく笑う直輝の笑顔も、 何度も馬鹿みたいに｢好きだ｣と言ってくれる大好きなその声も 一つ一つすべてが俺にとって宝物だ 何気ない日常が大切な思い出に変わる 刻々と進んでいくこの時間でさえも 直輝への愛は膨らんで行くんだ だからこれからもこの人の隣で笑いあえますように、なんて事を毎日毎日願ってはいられなかった