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高田とバチっと視線があって 心臓がバクバクとけたたましく鳴り響く 気持ち悪いって思われてるんだ… キスで頭の芯がボーッとしてたけど 俺のせいで直輝迄気持ち悪いって思われてると思うと 心臓が冷りとした 「んっ…ふぁ…!なお、き…っん…ダメっ」 「…どうして?」 「見られっ…!やぁ、どこ…に…っんぅ!」 「見られてるんじゃない、見せてるんだよ」 「ぁあっ!だめぇ…っ…ぅう…、指…入れちゃ…やだ…」 やっぱり離れなきゃ そう思ったのにあろう事か直輝は 俺のほっぺやオデコにキスしながら チャイナ服のスリットから手を差し入れてアナルに指を埋めてきた 散々イったばかりの身体じゃ キスだけでも足腰が震えて 自分で支えられないせいで直輝へと体を委ねてしまう そのせいでアナルを掻き回す指から逃げることができなくて体はどんどん絶頂へと向かっていった 「チッおい、俺は外出てるからな何かあったら呼べよ」 「何かあったらって祥がイく瞬間とか?」 「おまえ…はぁ祥も直輝のどこがいいのかねぇ」 壁に寄りかかって腕を組んでいた聖夜が そう残して教室を出ていく 残された三人と俺と直輝の居る空間には クチュクチュといやらしく掻き回す音と 俺の女みたいに甲高い喘ぎ声が響いていた 「やっ…!ぁっ!だめ…っ…溢れちゃう…」 「祥やらしい、可愛いよ」 「んぅっ!はぁ…っ…あ…っ」 「イクの我慢しないで?」 「やぁんっ!ぁあっ!」 「祥大好き、愛してる」 「はっ…!ぁっ…んっ!んぅーー!」 耳元で直輝にそう囁かれた途端 全身に電流が走ったみたいに震えてドライで達してしまう そんなのズルい 耳元でそんな優しい声で その言葉を聞いたら抑えつけてる理性なんて簡単に飛んでしまうのに 「はぁ…っ…あ…ん……直輝…っ」 「祥大丈夫」 「直輝…っ……なお…っ」 「何があってもなんて言われても大好きだ、だから大丈夫だよ」 気持ち悪いと罵声を吐いていた高田の目の前でイってしまったことが今になって怖くなってくる 自然と涙が目に溜まってきて 溢れた涙を直輝が拭ってくれる 抱きしめられて鍛えられている暖かい胸板に顔を埋めるように抱き寄せられた 「ふっ」 「直輝…?」 「俺達見て興奮したのか?高田?」 「――ッ!」 「え?」 直輝のわざと馬鹿にするような口調と言葉に驚いて高田を見ると 縛られあぐらをかいていたその中心が大きくなっている 「どこかの誰かは男を見て欲情なんてしないんだっけ?ゲイ野郎とは違くて?」 「……ッうるせえ気色悪いんだよ!」 「なんとでも言えよ」 「はっ!言ってやるよ!気持ち悪いゲイが!」 「その気持ち悪いゲイ見てだらしなく勃起させたお前は俺達よりも下か?」 「黙れクソが!!!」 「…祥はあげないよ」 「はぁ?」 「祥には二度と触れさせない、もしもさっき言ったみたいにお前が祥を玩具にしようなんてしたら俺はその時お前を殺す」 「――ッ」 さっき迄のニコニコした顔はいつしか無表情へと移り変わっていて 直輝の声にも表情にも鋭さがましていた その瞬間高田達の顔が青ざめる 教室の中が痛いくらいに無音に包まれた 「俺は祥を玩具だなんて思った事一度もない、昔一度取り返しがつかないほど傷つけた分俺は人生かけて祥を幸せにする」 「………」 「だから高田、気をつけろよ?祥に何かあったら俺は本気でお前を許さねえ」 「……ッ」

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