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泣きたくなんてなかったのに 涙が止まらない 言うつもりもこんな形で直輝に八つ当たりするつもりもなかったのに1度溢れ出した言葉を飲み込む事が出来なかった 「祥、大丈夫。 俺は祥だけが大好きだしずっと昔から祥にしか惚れてない」 「……うぅっ」 「おいで、泣き止む迄ぎゅーしてやる」 「……キスも」 「ふっ、言われなくとも。 俺が我慢出来ないよ」 そう言って俺の手を取る直輝が 酷く優しく笑う 俺が泣くから直輝にまで嫌な思いさせてる そう、分かっているのに駄目なんだ 直輝の事好きになればなるほど どんどん自分が我が儘になっている きっと俺の方が直輝の事を好きだって 言いきれるぐらい直輝が好きで仕方ない 学校でだって直輝が他所の子と付き合ってるなんて噂沢山聞いてたじゃんか こんなの慣れっこだって思うのに 今日見たちゃんとした女の子で綺麗で可愛らしい子の姿が脳裏から離れなかった 直輝が他の子と付き合ってるなんて事は思ってはないけど、でもいつか振られてこれが本当になるんじゃないかって思うと涙が止まらない 「祥泣き虫」 「……っ……だって」 「可愛いから泣き虫の祥も大好き」 「恥ずかしい……ッ」 「今更だろ? もっと恥ずかしいところ沢山見てきた」 「ふ……ぅ、……バカっ」 「ふふっ、やーっと笑ったな」 「……ん」 コツンとオデコをくっつけてあって微笑む それから直ぐに嬉しそうに笑った直輝がオデコにちゅっとキスをした 「泣いてる祥も好きだけど、やっぱり笑ってる祥が大好きだよ」 「〜〜〜ッ」 「照れてる祥も勿論大好き」 「も、言わなくていいよ……っ」 「本当に? もう聞かなくていいのか?」 「……ッ」 「ふっまだ言い足りないから大人しく聞いてろ」 本当に恥ずかしいから もうお腹いっぱいだって思うのに 直輝に好きって言われるのが幸せ過ぎて答えられなかった 俯いてしまったまま動けないでいると直輝が抱き寄せてほっぺにもオデコにも鼻の頭にも あっちこっちにキスをしながら大好きってこのまま恥ずかしくて死んじゃうんじゃないかってくらい沢山囁いてくれた 「祥の顔真っ赤」 「も……っ、無理ぃ……」 「祥エッチな気分になっちゃった?」 「へ……?」 「勃ってる」 「え?!」 沢山大好きって言われて 頭の奥がぼーっとしていた でも、だけど、そんな訳ないって 直輝の言葉に驚いて下を見たら本当にその通りで 今すぐ逃げ出したい程恥ずかしい 「祥の体覚えちゃったんだ」 「え? っ! や……っ、見ちゃダメ……」 「大好きって言われながらイクの好きだろ?」 「〜〜〜ッ! 言わ、ないで……ッ」 「やーだ。 だから大好きって何回も言われたら祥のエッチな身体は興奮しちゃうんだ」 「直輝……ッ!」 「祥のエッチ。 大好きだよ」 「や……っ、ああ……ッ!」 耳を塞いでいたのに手首を掴まれて引き寄せられる いやいやと首を振って反抗したのに 耳元でハスキーでお腹のしたが震えるような色っぽい声で好きって言われた途端体が震え上がった 「あ……ッ! ふ、やぁ……嘘……ッ」 「触ってないのに好きって言われただけでイっちゃったの?」 「ふぅ……ッ……い、や……ごめっなさ……ッ」 「どうして謝るの? エッチな祥も大好きだよ。 これ全部俺がこうさせたって思ったら興奮する」 「んぅ……ッ……はぁ……はぁっ……」 「祥、腰動いてるよ」 「ど……しよ……ッ」 「何が?」 ユラユラと腰が揺れる 恥ずかしいから辞めたいって 理性ではそう考えてるのに 体はもっと直輝に触れて欲しくて 浅ましい事に自ら煽って誘っている 「腰、ッ止まらない……」 「それで?」 「うぅ……」 「言うまであげない」 「や……ッ!」 「なら言って、しょーちゃん?」 「抱、いて……ッ」 「うん?」 「うぅ……ッ……エッチ、したい……直輝のチンコ欲しい……!」 「ふっ、お強請り上手くなったねしょーちゃん」 「んぅっ! は……っああ!」

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