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第2話

脳内はとにかくパニック状態で、上手く働きそうにない。 こんな感覚… 俺は知らない… 「…は、んンッ、んッぁ…イくッ!」 握られたチンコを激しく扱かれると、たまらず精液をぶち撒けた。 腹にジワジワと生ぬるい感覚が広がっていく。 腹だけじゃない。 それは、勢いよく顔や胸にも引っかかった。 それとほぼ同時に、腹の中にジワジワと熱が広がっていくのを感じた。 腹の奥が… 苦しい… 男が顔に引っかかった俺の精液を指で掬って舐めた。 屈辱だ… 「…は、ぁ…沢山達したというのにも関わらず、飛距離は…、衰えを知らないようだね…」 男は、俺を組み敷いたまま荒い呼吸でそう言った。 馬鹿にされた気分になって睨みつけた。 「…はぁ…はッ…とっとと…どけ…ッ…」 俺の呼吸も荒く乱れている。 「酷いね。…俺を誘惑したのは君の方だというのに…」 その男は、あっさりとチンコが抜いて俺から離れた。 「…ン…ッ…ん…俺が…誘うわけ…ッ…ない…」 抜いた瞬間、下半身が震えてまた変な声が漏れた。 「認めないのかい?…そのようなところも、可愛いらしいね…」 「…ッ、ふざけるな!」 なぜこんな事になったのか、見当もつかない。 俺の腹に溜まった精液が、ケツから溢れ出て身体を伝ったのを感じた。 「ふふ、意識がないのにも関わらず、散々に乱れていたのは君なのだけれどね…」 「…俺は、そんなのは認めない!」 最悪だ… 下半身がごわごわして気持ち悪い… 身体も髪も汗ばんでいて気持ち悪い… なにもかもが気持ち悪い。 でも、何よりも知らない男に抱かれたという事実が一番最悪で気持ち悪い… 俺はパニック状態の自分を必死に隠した。 悟られるわけにはいかない。 今、心を激しくかき乱されている事を…

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