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第36話

その後、シャワーを浴びて自分で後処理をするという本日二度目の屈辱を味わった。 またしても中出し… 身体の方は前回程の怠さはないにしても、メンタルはかなり削られた。 バスローブを羽織って頭をガシガシ拭きながら寝室に戻ると、ドロドロだったシーツがパリッとノリの貼った綺麗なシーツに敷き変えられていた。 サイドテーブルには、冷蔵庫から出したばかりなのか、水滴のついた水のペットボトルが置いてあった。 俺は、ベッドの端に座ってキャップを開けて喉を潤した。 ボフッと後ろからベッドに倒れ込んで天井を見上げるながら入れ替わりで浴室に入った八神を待つ。。 ベッドも綺麗にされているし、静かだし、さっきまでセックスしていた部屋にはとても見えない。 思い出しただけで居たたまれないない気分になって、深い溜息を吐いた。 「蹴人、溜息をつくと幸せが逃げてしまうよ。」 バスローブを着た八神が俺を覗き込んだ。 俺は慌てて身体を起こした。 「黙れ。誰のせいだ。」 「ふふ、俺のせい…かな?」 「…腹立つ。」 シャワー上がりの八神は妙に色っぽい。 「あまり見つめられると、照れてしまうよ。」 そう言って苦笑しながらベッド端に座った。 俺に伸びた指先は、髪を軽く巻いて遊んだ後に頬を撫でた。 「気のせいだろ。つか、人の髪で遊ぶな。」 「猫っ毛が、とても可愛らしいね。」 その手を払った。 女にするみたいな触り方が気に障る。 「黙れ。」 「触れられるのは、苦手かい?」 「慣れてない…」 「そう。」 家族以外にこんなに優しく触られた事はない。 だから、妙に小っ恥ずかしい… 触れられた頬が熱い… 「…」 「では、これからは俺がじっくりと慣らせてあげるよ…」 耳元で八神の甘い声を聞いた頃には抱き寄せられていた。

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