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第5話
新見君は本気らしく、食事を中断して写真を探している。
しかし、そのような写真を見せたところでどうなるわけでもない。
「颯斗君、本当にあの写真を見せるのですか?…」
折戸は、何故か複雑な表情をし新見君を見ていた。
「ん、見せる。」
「…そうですか。君がそれで良いのなら…」
意味深げな二人の会話に俺は入り込む事ができなかった。
「あー…しっかし、あの写真、軽くヌけるよな。」
「颯斗くん、はしたない言いはやめなさい。」
「えー、じゃあなんて言ったらいいんだよ。それに、どうせヌくなら俺は壱矢さんでヌくし。」
決して食事中にするような会話ではない。
そもそも、食事中にスマートフォンを操作する事も注意すべき点ではないだろうか。
しかし、今の時代その行為は当たり前に行われている。
おかしいと思う俺の方が時代に乗り遅れているのだろうか…
「二人共、食事が冷めてしまうよ。」
「そうですね。颯斗君、後でにして先に食べましょう。」
「あったあった!ほらほら、この写真。俺ってばグッジョブじゃね?渾身の一枚!!」
新見くんが自慢気に写真を俺に向けた。
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