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第34話

痛みに支配されていくのが分かる。 でも痛いだけじゃない。 俺はなぜか満たされていた。 「ン"ん…ッはぁ…ぐ…ぅあ"…っ…あ"ぁ…」 何度か腰を振るとようやく前立腺を掠めた。 あとはそこを狙うだけだ。 まだ痛みはある。 でも、段々快くなってきているのは確かだ。 膝だけじゃ支えきれなくなって、八神の胸に両手をついた。 そこにギリギリ爪を立てながら腰を振って、呼吸を乱しながら高みへと駆け上がっていく。 情けない… 悔しい… そんな気持ちを引きずりながら、腰の動きは更に激しくなっていった。 「は…ぁ"…も、イッ…イく…ッあ"ぁぁっ!!」 頭が真っ白になった瞬間にビュクビュクッと数回に分けて精液をぶち撒けた。 「………相変わらず、凄い飛距離だね…蹴人…」 「はぁ…はぁ、…は…ぁ……」 乱れた呼吸もそのままに、ゆっくり目を開いて声の方へと目線を辿らせると八神と目が合った。 八神はいつもみたいに頬まで飛んだ俺の精液を指で掬って舐めて見せた。 「酷いなぁ…一人で、だなんて…」 「…ッな……!」 思わず固まった。 「君は…このような悪戯を、一体どこで覚えてきたのだい?…」 「知ら…ッ…あぁ!」 そう言いながら八神が突き上げてきた。 「蹴人…、俺はまだ達していないので、…もう少し頑張ろうね…」 「ひっ…く…ぁ、嫌…だッ…まだ、動くな…ぁあ…っ…」 イったばかりの身体は敏感で、痛みも忘れて全てが快感に変わる。 八神のチンコをギチギチと締め付けてるのが分かる。 またすぐにチンコが擡げて、ダラダラとだらしなく先走りを溢れさせた。 「…はぁ……無理な、お願いだよ…ッ…」 「んっ…んン…はぁ…ッ…あ、ぁ…」 いつもより八神のチンコが熱く感じる。 熱があるのに、そんな体力がどこに残ってるのか、いつもより激しい。 奥を突き上げられる度に動きに合わせて腰が揺れた。 その度に身体中のいろんな水分が飛び散った。 「…蹴人…」 「…黙っ…はぁ…ッン、あぁ…」 「…んッ…いつもよりも、…声も身体も…甘えているね…ッ…」 「ぁ、…あぁ…知ら…あ、んン…」 身体を支える両腕もガタガタして今にも崩れそうだ。 ギリギリ爪を立てながらなんとか踏ん張った。 俺がぶっ飛ぶ前に早くイってほしい。 頭がガクガクいって、髪を振り乱しながら奥を突かれる度に締め付けた。 「…はぁ…蹴人ッ…」 「…も、イきた…ぃ…八神ッ…イきたぃ…もぅ、無理…ッ」 俺をこんなにした八神が憎い… 憎い筈なのに無茶苦茶満たされてる感覚… 色んな感情が溢れておかしくなりそうだ。 「…んッ…蹴人…ッ…」 射精を促すようにイイとこばかり激しく攻めたてられて、俺は腰を震わせて八神を強く締め付けた。 「んっン…やだ…待て…ッ…んぁあッ!」 奥に熱を感じて、ジワジワと広がっていく。 ナカでドクドク波打つそれを感じながら、俺も精液をぶち撒けて、八神の上に崩れ落ちた。 崩れる瞬間に見た八神の顔が色々ヤバくてゾクゾク胸が騒ついた。

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