同じ男だから感じる場所はある程度なら分かってるつもりだ。 でも、フェラばかりはそうもいかない。 手コキとは違う。 全然コツが掴めない。 何度も歯を立てたし、嘔吐いた。 でも、八神は髪を撫でながら付き合ってくれた。 萎えないでいたのが不思議なくらいだ。 「はぁ…蹴人、そろそろ…」 顎が痛くなるまで咥えて、ようやくその瞬間が来た。 口から俺の唾液で濡れた八神のチンコが抜かれた。 また組み敷かれて、足に纏わり付いていたズボンと下着を脱がされると足をグッと持ち上げられて、その間に八神が入り込んだ。 「…は、ぁ…俺も、イきたいから…」 「蹴人、そのような目は反則だよ…」 「知らな…いいから、も…黙って来い…」 「うん…」 唾液で汚れた口元を指の腹で拭かれて、あてがわれたのを感じると唇が触れたと同時に挿入り込んできた。 「ッん''…んン…ッ…」 キスしながらとか… まるで恋人同士みたいな挿入れ方だ。 声もキスにかき消された。 「…蹴人…好きだよ…」 耳元で聞く言葉も、熱くて荒い呼吸も全部甘くて溺れそうだ。 摩擦で背中が熱くて痛い… せめて散らばった服の一枚でも引いておけばよかった。 少しでも床と密着する部分を減らそうと八神にしがみ付いて両足を腰に巻き付けた。 「ッン…は、ぁ…八神ッ…ソコ、やばっ…」 角度が変わったせいで無茶苦茶快い場所にあたる。 もっと奥に誘うように、腰に巻き付けた足に力を込めるとそれに応えるように激しく奥を突かれて揺さぶられる。 堪らず首をそらすとそこに吸い付かれた。 全部俺が強請った事だ。 その全てに応える八神はやっぱり甘やかし上手だ。 「…ッ蹴人…もういい？…」 八神の切羽詰まった顔に俺は弱い。 今度はそのお強請りに俺が応える番だ。 「は、ッ…んン…ぁ…いいから…来い…」 八神がスパートをかけた。 八神の肩に歯を立てる。 俺は必死にしがみ付いて激しく揺さぶられた。 八神が小さく呻いて、奥に熱を感じた。 ほぼ同時に俺もイった。 ケツでイくとか、とんだ淫乱だ。 クソ… 考えれば考える程腹が立つ。 なのにこうしてまだ玄関で抱き合ってる。 挿入れたままで… 敷かれたままで… 足巻き付けたままで… もう呼吸は落ち着いている。 落ち着きがないのは心臓と八神の唇だけだ。 「蹴人、好きだよ…」 八神は、イカれたオウムみたいにそれを何度も繰り返した。 言わなくなったと思ったら首筋吸い付かれたり、唇貪られたり… 「…そんなの、知ってる。」 「駄目だよ、まだ言い足らない。」 「何回言うつもりだよ。」 「一生…」 「バーカ…」 「酷いね、君は…」 耳朶を甘噛みされた。 痛みはない。 ただ、むず痒いだけだ。 もう一つ俺をむず痒くさせてるのは、絡まった指先… それが俺に色々な事を実感させた。 汗が引いて肌寒いせいかくしゃみが出た。